クレイジーケンバンド・横山剣「こみ上げるものがありました」武道館公演を語る

東洋一のサウンドマシーン、クレイジーケンバンド。最新アルバム『NOW』を引っ提げて10月に行われた、15年ぶりの日本武道館公演『CRAZY KEN BAND ＊ NOW at 日本武道館 20201030』が12月27日(日)歌謡ポップスチャンネルで放送される。さらに大晦日には『クレイジーケンバンド ビルボードライブ横浜のクレイジーケンバンド』がフジテレビTWOで放送されることが決定。それに先駆けてスカパー！のYouTubeチャンネルでは「俺のイイーネッ！を聞け」が4回にわたって配信される。

今回、YouTube企画「俺のイイーネッ！を聞け」の収録現場で、クレイジーケンバンドのボーカルを務める横山剣に、日本武道館公演の見どころやYouTube収録の感想などを聞いた。

――まずは10月に開催された日本武道館公演を振り返っていただきたいと思います。

「15年ぶりの日本武道館公演ということで、フルでお客さんに入ってもらうつもりで予定していたわけですが、新型コロナウイルスの影響で、キャパシティの半分以下になりました。『これ、どうなっちゃうのかな？』と思いましたし、やる気が失せて行きそうな自分をどう鼓舞したらいいのか、どうやったらお客さんに楽しんでもらえるのか、色んなことが頭を駆け巡って落ち着きませんでした。でも、当日になって、開演前に客席の様子を見に行ったんですよ。そうしたら数人にバレてしまって(笑)。その方たちがこっちに向かって大きく手を振ってくれたのを見て、楽しみにしてくれているのを直接肌で感じられたので、安心して本番に臨めました。嬉しくてこみ上げるものがありましたね」

――ライブはその時になってみないとどんな雰囲気になるか分からないですものね。

「そうなんです。当初の不安から解放されて、序盤から興奮しちゃって、『あぶく』っていう曲で歌詞が飛んじゃったんです(笑）。有耶無耶で進めるのはイヤだなと思って演奏を止めてやり直したんですけど、放送を見ていただく方にも、アクシデントも含めて楽しんでもらえればと思います」

――アルバム『NOW』をひっさげてのライブでしたが、このアルバムはコロナ禍の中で制作されたということで、これまでとは違う思い入れもある作品かと思われます。

「作品全体にどうにも拭えない2020年のカオスが込められてる気がしたので『NOW』というタイトルにしたんですね。ステイホーム中、自分たちの古い資料を断捨離しようと思ったら、懐かしくなって全然片付かなかったんですけど、改めて自分のバンドに対する愛着とか、メンバーに対して"当たり前にいる"ということが嬉しく感じたりとか、そういうのも作品に表れていると思います」

――コロナ禍の中、新しく始めたことはありますか？

「野菜を作ることかな(笑)。大根とか人参とか、それで沢庵を作ったり。無添加なので、形は悪いですけど美味しいですよ」

――本日収録したYouTube企画「俺のイイーネッ！を聞け」では恋愛相談などもありましたが、収録を終えての感想をお聞かせください。

「いかに自分が行き当たりばったりで何も考えてないのかがわかりました(笑)。"考えるな、感じろ"という言葉をブルース・リーの映画で知って以来、自分勝手な解釈で使ってきましたけど。そういう意味では、思ったよりもちゃんと答えられていたんじゃないかなと思いますね。悩みに対して自分の曲を感覚で選んで1曲オススメしましたが、これも曲のリストがあったらかっこつけちゃったり邪念が入るので、パッと出てきたのをオススメできて良かったのかなって。明日選んだら違う曲になると思います(笑)。楽曲ってそういうものだと思いますから」

――横山さんもご自身のYouTubeチャンネルで「クレイジーケンのなんとかかんとか」や「クレイジーのけんさんぽ」を配信されていますよね？

「鍵盤弾いて音楽的なことを話したりしている『なんとかかんとか』よりも、何も喋らないで運転だけしている『けんさんぽ』の方が再生回数が多いんです。喋らない方がいいのかな？(笑）。最近アップしてないんですけど、撮り溜めている分がありますから、そのうちバーッとアップします。『俺のイイーネッ！を聞け』もその場のノリで答えてますので、感じたまま出たとこ勝負、口から出まかせ(笑)。そういうのを楽しんでもらえればと思います」

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