ことしデビュー30周年を迎え、現在、全国7ヶ所10公演となる『ユニコーンツアー2017「UC30 若返る勤労」』を開催中のユニコーン。そのファイナルとなる12月24日、Zepp Osaka Baysideでの公演が、BSスカパー!にて生中継される。ここでは同ツアーの12月13日に行われたZepp Tokyo公演の模様を交えつつ、唯一無二のユニコーンにしかできないライブの見どころを伝えたい。
デビュー30周年!
1987年10月21日にアルバム『BOOM』でデビューしたユニコーンは、2017年で30周年を迎えた。デビューするとすぐにバンドブームの波もあり、みるみると頭角を現してアイドル的な人気も獲得。人々の記憶に鮮烈な印象を残す伝説的なバンドとなったが、その後、惜しまれつつも一度解散。しかし2009年に再結成を果たすと、以前のようにがむしゃらに活動することはしなくなったものの、コンスタントに新作を発表し、ツアーも開催。すでに最初の活動期間を超えて精力的に活動をしている。そして、その再結成後の活動が......とにかくイイ! 一周回ってイイ!しか言葉がないのが申し訳ないが、誰にも真似できない、唯一無二の存在として独自の道を進んでいる。
"30周年を祝う"という点においてほぼ完璧なセットリスト
そんな彼らの30周年を盛大に祝う今回のツアー、と言いたいところだが、"30周年"と銘打つわりにはこれまでの彼らのライブの規模から考えると、本数も少ないし、会場もライブハウスと、小さめ。おかげでかなりのプレミアライブになっている。またそのセットリストは"30周年を祝う"という点においてはほぼ完璧。十数曲で30年を振り返るのだからもちろん人によっては聴きたかったあの曲が聴けなかったというのはあるだろうが、終わってみたらあの曲は聴けなかったけど大満足となっているハズだ。選曲のさじ加減が絶妙なのもやはり30年の経験が成せる技なのだろう。そういうものが自然と身についているからこそ、今のユニコーンは誰にも真似できないし、唯一無二なのだ。
どこにも似たものがない、似せることのできない唯一無二のライブ
ライブを楽しみにしてもらうためにもここでは敢えて具体的な曲名を明記するのは避けるが、再結成後、聴くのは初かも?と思った初期の曲、それも誰もが知るというより、ファンに根強い人気曲も披露。その曲を歌っている奥田の姿は、一瞬で当時に気持ちをタイムスリップさせるような力を持っていた。
メンバー5人全員が、作詞作曲もし、ボーカルもできるという、彼らの武器を見せる場面ももちろんあり、バンド内の自給自足も健在だ。もはやユニコーンのライブでは当たり前の光景だが、普通に考えてなかなかできることではない。
途中でちょっと演奏を間違えたり、最後がなんだか締まらないで終わってしまったり、しゃべってると思ったら曲が始まったり、もはややってるメンバーたちが笑ってしまうようなことも多々ある。けどその直後に、圧倒的なグルーヴ感のある演奏をしたりするので、この緩急にまたやられてしまう。Zepp Tokyo公演でも直前のMCで「テッシー(手島)って、電話に出るとき自分でテッシーですって言うよね。EBIもEBIですって言うよね」(奥田)と、ゆるーい会話をしてたのに、その流れからの演奏では、観客をステージに一瞬で引き込んでいた。MCや演出で切り替えさせるのではなく、その演奏だけで切り替えさせることができるのが、ユニコーンのスゴさだ。
ちなみにMCはもはや漫談かな?と思うくらいのレベル。「楽屋もうるさい」(EBI)という5人の尽きない会話は、涙が出るくらい笑ってしまうこともある。これも唯一無二だ。
どこにも似たものがない、似せることのできない唯一無二のユニコーンのライブを、ぜひ体験してみて欲しい。とにかく、あらゆる意味で楽しいことはだけは保障できるので(笑)。
Writer:瀧本幸恵
※この記事はヨムミル!ONLINEの転載になります。
放送情報
ユニコーンツアー2017「UC30 若返る勤労」
放送日時:2017年12月24日(日)17:00~
チャンネル:BSスカパー!
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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