活動20周年を迎えたJAM Projectのメンバーが語る、印象深いエピソードとファンへの思い

写真左から、福山芳樹、きただにひろし、影山ヒロノブ、奥井雅美、遠藤正明
写真左から、福山芳樹、きただにひろし、影山ヒロノブ、奥井雅美、遠藤正明

水木一郎、影山ヒロノブ、松本梨香、さかもとえいぞう、遠藤正明というアニソン界を代表する実力派シンガーによって立ち上げられたスーパーユニット・JAM Project。現在のメンバーは、影山と遠藤に加え、2002年8月に加入したきただにひろし、そして2003年3月加入の奥井雅美、福山芳樹といったソロシンガーとしても圧倒的な実力を持つ面々だ。2020年に活動20周年を迎えた彼らに、2019年6月から約15ヶ月にわたって長期密着したドキュメンタリー映画『GET OVER -JAM Project THE MOVIE-』が、2月26日(金)に公開される。それを記念した特集企画がファミリー劇場で組まれることになった彼らにインタビューを行い、音楽活動の中で思い出に残ったエピソードなどを聞いた。

――20年間の活動の中でファンの皆さんとの交流など、印象深いエピソードをお聞かせください。

影山「僕は1977年にレイジーというバンドでデビューして、この世界に入ったので、自分の中で3つの時代があるんです。レイジー時代とソロのアニソン歌手時代、そしてJAM Project。年をとって音楽のことがいろいろと分かってくる中で、JAM Projectは一番やれていることも多いですね。レイジーの頃は4年間の活動で、僕自身はたった1曲しか作曲していないんですよ。そういう意味で、JAMが今までの自分のキャリアの中で一番、世の中に対する最前線だという気がしています。諦めていた『自分のコンサートで日本武道館のステージに立つ』という夢がJAMで叶った時はジーンとしましたね。夢半ばで若くして亡くなった友人もいるので、彼の分も頑張り続けて良かったなと。日本武道館のステージが終わった後、ヘトヘトになりながらもJAM Projectは最高だなと思いました」

きただに「二度目の突発性難聴で入院した時、JAM Projectのアルバムをレコーディングしていた最中でした。それを乗り越え、アルバムを引っ提げてのワールドツアー最終日となる韓国公演のアンコールで、お客さんたちが『ありがとう』と書いたボードを掲げてくれたんです。もともと涙もろいところはあるんですけど、あんなにステージ上で泣いたのは初めてでしたね。おじさんが嗚咽(おえつ)していました(笑)」

奥井「JAMに入った時に、福山さんと一緒にした記者会見のことをよく覚えています。アーティスト活動10年目の時にJAM Projectに入ったんですけど、自分がやってきたものとは違う"正統派アニソン"を歌っているところに入るということで、構えていたところがあったんです。でも、入ってみたら学ぶことがすごく多く、アニソンシンガーの仲間や友達が増えたので、JAMに入って良かったなと思います」

遠藤「JAM Projectで20年やってきて、1人では見られない夢もこの5人だからこそ叶えられたと思います。日本武道館もそうですし、海外に行って歌うこともすごく遠い夢でした。こんなにいろんな国に行って歌えるなんて思ってもいなかったです。この20年で日本のアニソンといわれる音楽が、世界中にこんなに普及して、その足掛かりをこのグループで作れたことが印象的です。北京のステージで、奥井ちゃんと福ちゃんが泣いている姿を見ながら、音楽っていいな、アニソンってすごくいいなって思いました」

福山「2005年にNHKホールのライブで骨折した後、初めてJAM Projectで海外に行ったんです。台湾で3500人ものお客さんが集まってくれたなんて、信じられませんでした。あんなにも大勢の外国の方が、日本語の歌を歌っているのを見たのは初めてだったので、JAMはこんなところまで来たんだなって。僕たちが子供の頃に日本武道館で見ていた海外アーティストのように、海外のお客さんが僕たちを受け入れてくれたと思うと、すごく感動しましたね」

――2016年10月に中東アブダビ初のアニメフェスで行ったライブを追ったドキュメンタリーもTV初放送されますが、それにまつわる思い出をお聞かせください。

影山「宗教上、人に指をさしたり、男性から女性に握手を求めてはいけないなどの制約はありましたね」

奥井「『ドラゴンボールZ』のオープニング曲『CHA-LA HEAD-CHA-LA』も振り付けを変えました」

きただに「『Sparkin'!』の部分のポーズが指差しだったので、指の先を曲げればいいかなって(笑)」

遠藤「日中は40℃超えが当たり前のところなので、普通に屋内でやるのかと思っていたら、夜だから屋外だったんですよ。汗を出しきってしまい、もう何も出てこないくらいの過酷なライブでした。王族の方はヘリで登場するし、桁違いでしたね」

福山「お客さんも3つのエリアに分かれていて、アブダビに在留している外国人の方、中央に王族や男性、そして黒いベールをまとった女性という感じでした。はっきり分かれているので、みんな静かに見るのかなと思っていたんですが、始まったらすごく盛り上がってくれましたね」

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放送情報

JAM Project 20年のあゆみ
放送日時:2021年2月21日(日)23:30~ほか
JAM Project First Steps into the Middle East ANIME SONGS unite the world
放送日時:2021年2月21日(日)23:40~ほか
チャンネル:ファミリー劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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