アカデミー賞主演男優賞受賞、ブレンダン・フレイザーの大ヒット作!『ハムナプトラ』シリーズの歴史を振り返る

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約3000年の時を経て、現代に蘇った強大な力を持ったミイラが世界に災いをもたらそうとする『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』
約3000年の時を経て、現代に蘇った強大な力を持ったミイラが世界に災いをもたらそうとする『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』

(c) 1999 Universal Studios. All Rights Reserved.

かくして『ハムナプトラ』は大ヒット、2001年にはアクションのスケールをさらに増した第2作『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』が公開される。主人公コンビの軽妙にすぎるやり取り、馬鹿な兄の魅力に、再び復活したイムホテップの恐ろしさも健在だった。そこへさらに古の王者、サソリの化身ことスコーピオン・キングまで絡んでくるのだからもうお腹がいっぱいである。この強敵を演じるのは世界最大のプロレス団体WWEの看板レスラー、ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンで、彼を主演に据えたスピンオフ『スコーピオン・キング』まで翌02年に公開され、このまま『ハムナプトラ』シリーズは永遠に快進撃を続けるのではないか。と思ったが、しかしそうはいかなかった。

再び復活したイムホテップに加えて、スコーピオン・キングと呼ばれるサソリの怪物まで現れる『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』
再び復活したイムホテップに加えて、スコーピオン・キングと呼ばれるサソリの怪物まで現れる『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』

(c) 2001 Universal Studios. All Rights Reserved.

シリーズ第3作『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』がやってきたのは第2作から実に7年後の2008年。古代エジプトのミイラをめぐる物語が一段落し、中国に舞台を移した物語はジェット・リーやミシェル・ヨーらの香港スターを敵役に迎え、新たな展開を見せる。ちなみにヨーといえば、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(2022年)で第95回アカデミー賞主演女優賞を受賞しており、今作で共演した2人が15年の時を経て、共にオスカーの舞台で輝いたことはなんとも感慨深い。

中国を舞台に、リックたちが現代に蘇った皇帝のミイラと戦う『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』
中国を舞台に、リックたちが現代に蘇った皇帝のミイラと戦う『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』

(c) 2008 Universal Studios and Internationale Filmproduktion Blackbird Vierte GMbH & Co. KG All Rights Reserved. (c) 2008 Universal Studios. All Rights Reserved.

しかし、今回は監督のソマーズ、さらに立役者の一人であるワイズが降板。新監督ロブ・コーエン(『ワイルド・スピード』フランチャイズの創立メンバーでもある)が手堅い仕事を見せはするものの、そうはいっても前2作からの軽妙さ、ないし安定感といったものは失われてしまっていた。やはりオリジナルの座組があってこその『ハムナプトラ』だったわけで、結局これをもってシリーズには終止符が打たれてしまった(ちなみに、スピンオフの『スコーピオン・キング』はその後2018年に至るまで、細々と続いている。ジョンソンが主演しているのは第1作のみだが)。

フレイザーと共に第95回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーも出演(『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』)
フレイザーと共に第95回アカデミー賞で主演女優賞を受賞したミシェル・ヨーも出演(『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』)

(c) 2008 Universal Studios and Internationale Filmproduktion Blackbird Vierte GMbH & Co. KG All Rights Reserved. (c) 2008 Universal Studios. All Rights Reserved.

本シリーズでもって一時期は名を馳せ、次世代のヒットメーカーと目されたソマーズはその後『ヴァン・ヘルシング』(2004年)や『G.I.ジョー』(2009年)を監督。しかしいずれも大きなヒットとはならず、表舞台で名前を聞くことはなくなってしまった。

フレイザーは続投したものの、監督のスティーヴン・ソマーズとエヴリン役のレイチェル・ワイズは降板してしまった(『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』)
フレイザーは続投したものの、監督のスティーヴン・ソマーズとエヴリン役のレイチェル・ワイズは降板してしまった(『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』)

(c) 2008 Universal Studios and Internationale Filmproduktion Blackbird Vierte GMbH & Co. KG All Rights Reserved. (c) 2008 Universal Studios. All Rights Reserved.

ワイズは『ハムナプトラ』以降も演技派としてコンスタントに活躍を続けている。フレイザーは様々な事情でしばらく第一線から退いていたが、前述の通りアカデミー賞主演男優賞を手にした。それぞれの人生模様を経て、あるいはそろそろ『ハムナプトラ』シリーズをやり直してみてもいいかもしれない。実力派が再結集し、肩の力を抜いてやってくれたらと思うのだが、どうだろうか。

文=てらさわホーク

てらさわホーク●ライター。著書に「シュワルツェネッガー主義」(洋泉社)、「マーベル映画究極批評 アベンジャーズはいかにして世界を征服したのか?」(イースト・プレス)、共著に「ヨシキ×ホークのファッキン・ムービー・トーク!」(イースト・プレス)など。ライブラリーをふと見れば、なんだかんだアクション映画が8割を占める。

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