ゲイリー・オールドマン演じる伝説のパンクロッカーはいかにして破滅の道を歩んだのか?「シド・アンド・ナンシー」に流れる保守性への反抗
- 韓流・海外スター
- 2022.03.01
東京でミニシアターブームが開花した1980年代、知られざる注目の才能が続々と日本に紹介された。ジョナサン・デミ、ジム・ジャームッシュ、リュック・ベッソン、レオス・カラックス、アレクサンダー・ロックウェル等々、そうそうたる顔ぶれが並ぶが、なかでもとんがっていたのがイギリス出身のアレックス・コックスだ。
「レポマン」(1984年)を皮切りに、「ストレート・トゥ・ヘル」(1987年)、「ウォーカー」(1987年)などのパンキッシュかつアーティスティックな作品を連打。そんな彼の作品の中でも、とびっきりパンキッシュなのが「シド・アンド・ナンシー」(1986年)。なにしろ、英国のパンクロックの伝説を生々しく描いたのだから。
■セックス・ピストルズのベーシスト、シド・ヴィシャスとその恋人との破滅的なラブストーリー
パンクロックを代表するバンド、セックス・ピストルズのベーシストだったシド・ヴィシャスとその恋人ナンシー・スパンゲンの破滅的な恋を、実話に基づいて描いた本作。始まりは1978年、ニューヨーク。シドがナンシーを刺殺した容疑で逮捕される場面で、物語は幕を開ける。警察の尋問により、シドはナンシーとのなれ初めを語り始めた――。
1977年、ピストルズのベーシストとなったシドは本拠地ロンドンで、米国から来た女性ナンシーと出会い、ほどなくして恋に落ちる。彼女の影響により、ドラッグに溺れていくシド。まともに演奏できない状態が続いた挙句、ピストルズは解散する。その後ナンシーと共にニューヨークに飛んだ彼は、ソロアーティストとして音楽活動を再開するも、ますますヘロインに依存するようになる。そして気づいた時、ナンシーはシドのナイフで刺され、絶命していた...。
その後、シドがナンシーの後を追うように、ドラッグの過剰摂取により21歳で世を去ったのはご存知のとおりだ。
放送情報【スカパー!】
シド・アンド・ナンシー
放送日時:2022年3月31日(木)22:45~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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