「恥ずかしいから...」と照れながらジャケットを再び羽織ってスタートした最初のMCでは、「僕の誕生日に追加公演ができて光栄です」と挨拶して大歓声を浴びると感無量の表情を浮かべる。そして「35歳になりました！今日は、ライブですけどバースデーパーティーみたいな時間を作りましょう！」とファンに呼びかけた。

その後、圧巻のロングトーンを響かせた「Energy」、ロックモードで全員がペンライトを振り上げた「Checkmate」を挟み、再びMCで来年のソロデビュー10周年への思いを素直な言葉で語っていくヨンファ。「本当に皆さんのおかげです。10周年はまた新しい1年を更新できるように準備中です」と嬉しい告知も飛び出す。

そして「27歳のヨンファへタイムスリップしてみましょうか」と誘い、懐かしの楽曲コーナーへ。チャーミングな仕草でも沸かせた「Mileage」や「Would you marry me？」では会場がハートウォーミングな空気に一変。自らダンスをレクチャーした「On Your Time」でボルテージが急上昇し、投げキッスやキラー台詞も交えながらファンに"キュン"と届けるエンターティナーぶりに圧倒される。

中盤は、ダメージが施された白シャツでビジュアルの雰囲気をガラッとチェンジし、多彩で奥深い歌声の魅力を届ける時間帯に突入。

「note to self」はハスキーで伸びやかなボーカルが神秘的に響き、全身全霊の声量が圧巻のバラード「Cruel Memories...」に聴き入る。ミラーボールのまばゆい光に包まれた「Last Leaf」も渾身のパフォーマンスが胸を揺さぶった。「僕の曲はワインみたいですね。年を重ねて、もっといい曲になる」と余韻に浸るように語ると、改めて誕生日にライブができていることへの感謝を伝えるヨンファ。そして「僕は全世界で一番幸せな人です！」ととびきりの笑顔を覗かせる。

後半ブロックではダンスをメインにしたナンバーを怒涛のように繰り出し、"踊るヨンファ"に場内が熱狂。「Livin' It Up」はパーティーのような騒ぎで盛り上がり、「Life is a Party」はファンが一斉にクラップ。爽やかな夏ソング「Summer Dream」はバックダンサーと楽しい行進のようなダンスで魅了し、1階の客席に降りて盛り上げる場面もあった。

そして終盤、ヨンファの誕生日を祝うサプライズも...。バンドの演奏に合わせてバースデーケーキが運び込まれると「全然知らなかった！」と目を丸くして喜ぶヨンファ。そして勢いよくロウソクの火を吹き消すと会場中が大盛り上がりとなった。

ツアータイトルにもなった、約6年ぶりのソロアルバムのタイトル曲「Your City」では、会場の大クラップも盛大な"演出"となり、ヨンファはありたっけの力を込めてパフォーマンスをする。ヨンファとファン...互いの絆が溢れ出た最高のフィナーレは、いつまでも目に焼き付けておきたい至極の時間だった。