現地時間・3月2日(日)の開催に向け、世界中の映画ファンの注目が集まっている「第97回アカデミー賞」。一方で、オスカー4冠に輝き映画史を変えた「パラサイト 半地下の家族」(2019年)以降も、その勢いをますます拡大しているのが韓国映画。そのバラエティの豊かさは"韓国のアカデミー賞"と呼ばれる「青龍映画賞」の受賞結果にも如実に表れている。

1963年にスタートし、2024年で45回目を数える韓国映画界最高峰の祭典である同映画賞は、30年もの間、MCを務め上げてきた女優キム・ヘスが前年に勇退し、そのバトンが新たに女優ハン・ジミンへと引き継がれたことでも大きな話題を呼んだ。

昨年11月29日にソウル市汝矣島(ヨイド)KBSホールで授賞式が催されると、2024年を代表するヒットドラマ「となりのMr.パーフェクト」が日本でも熱い支持を集めたチョン・ヘインや、「ソンジェ背負って走れ」のビョン・ウソクら、世界中を沸かせた旬のスター俳優が一堂に会した。

主要部門をリードしたのが、共に観客動員数1000万人超えという歴代級の大ヒットを記録した「ソウルの春」と「破墓／パミョ」。

9部門にノミネートされた「ソウルの春」が最優秀作品賞を含む4冠に輝き、軍事クーデターを起こす保安司令官を怪演したファン・ジョンミンが3度目の主演男優賞を受賞。一方、最多12部門に選出された「破墓／パミョ」も監督賞(チャン・ジェヒョン)を含む4冠と、主要部門のトロフィーを分け合い、韓国のシャーマン・巫堂役で強烈なインパクトを残したキム・ゴウンが主演女優賞を手にした。