クリステン・スチュワートの初めての長編映画監督作「The Chronology of Water」が、先日のカンヌ国際映画祭でプレミア上映され、注目を集めた。4月には、長年婚約中だった脚本家ディラン・マイヤーと結婚したことも大きな話題を呼んだばかり。「パニック・ルーム」(2002年)をはじめ子役から活躍してきたクリステンだが、彼女の華やかな恋愛遍歴ではロバート・パティンソンとのロマンスがあまりにも有名だろう。

スチュワートとパティンソンの交際のきっかけとなったのは、人間の女子高校生ベラとヴァンパイアの青年エドワードの禁断の恋を描く映画「トワイライト」シリーズ。ステファニー・メイヤーによる世界的ベストセラー小説を映画化したロマンティックファンタジーで、2人は主人公カップルを演じている。その人気シリーズ全5作品が、6月28日(土)にＷＯＷＯＷシネマで一挙放送される。

熱狂的なファンを指す"トワイライター"をも生み出した本シリーズは、原作小説も全世界でシリーズ合計1億部以上を売り上げ、「ハリー・ポッター」に次ぐベストセラーと言われている。映画化第1作「トワイライト～初恋～」(2008年)は、全米で女性ファンを中心に爆発的ヒットとなり、全世界の興行収入は3億9,000万ドルを突破。続く「ニュームーン／トワイライト・サーガ」(2009年)も公開され、一大ブームを巻き起こした。記録的な大ヒットとなったのは、原作の面白さはもちろん、その原作ファンも認めるほどのハマり役を務めたスチュワートとパティンソンの2人によるところが大きいだろう。

「トワイライト～初恋～」ではベラとエドワードの運命的な出会いが描かれた。母親の再婚を機に父と暮らすために引っ越したベラは、転入先の高校でどこか謎めいた陰のある美少年エドワードと出会う。複雑な家庭環境にあり、内気だが芯の強さもある彼女が、少しずつ距離を縮めながら彼と惹かれ合う。実はヴァンパイア一族だと知らされるも、真剣な恋に発展。キスシーンもプロムでのダンスシーンも、禁断の恋だからこそ切なく美しい。

「ニュームーン／トワイライト・サーガ」で18歳の誕生日を迎えたベラ。恋人のエドワードが永遠に17歳の肉体である現実に苦悩する姿がフォーカスされる。エドワードから別れを告げられ傷ついた彼女に、幼なじみで先住民の子孫である少年ジェイコブが寄り添うが、彼はヴァンパイアと敵対する狼族の末裔で...。2人の恋は新たな種族を巻き込んでいく。

第3作「エクリプス／トワイライト・サーガ」(2010年)では、ベラの命を狙う新たな敵である凶悪ヴァンパイア集団"ニューボーン"が出現。ヴァンパイア一家は、宿敵であるジェイコブら人狼たちと組んで戦うことに。ベラはエドワードから求婚されるが、自分に好意を抱く人狼ジェイコブを思って悩む、複雑かつ濃密な三角関係も見どころだ。