自分の名前を世間に知らしめた役のイメージ。これは俳優にとって、影のように永遠に付きまとってくるものだ。その過去の栄光に囚われまいと、様々なタイプの役へと挑戦する役者も少なくない。
"第1次韓流ブーム"の火付け役とされた「冬のソナタ」をはじめとする"四季シリーズ"の「秋の童話」や「夏の香り」で知名度を上げて以降、長きにわたり第一線で活躍するソン・スンホンもまた、その一人だ。
1996年にデビューし、元祖韓流スターと呼ばれるソン・スンホン。前述したブレイク当時のイメージとは、アメリカ帰りの画家を演じた「秋の童話」や、その3年後に出演した「夏の香り」でのイタリア帰りのアートディレクター役で見せた"愛に一途な理想の男性像"のこと。ロマンチックな四季シリーズに連続出演し、同系統の芸術家キャラクターを演じたことで、根強くそのイメージが定着した。
その後、除隊後復帰作となった2008年のドラマ「エデンの東」や、2010年の映画『男たちの挽歌 A BETTER TOMORROW』では、男くさい世界観に身を投じ、裏社会や復讐に生きるタフガイを熱演。また、不倫の恋に溺れるエリート軍人に扮した2014年の映画『情愛中毒』では、生々しい濡れ場シーンを体当たりで演じるなど、これまでの清廉潔白な印象を覆す役柄にも次々と挑んできたスンホン。そんな彼が、12月よりMnetにて日本初放送される「プレーヤー(原題)」でも、人を騙す天才詐欺師という大胆なイメチェンぶりを発揮している。
痛快なクライムアクション「プレーヤー(原題)」は、天才詐欺師、スゴ腕ドライバー、無敵のハッカー、並外れたパワーを持つファイターの4人がチームを組み、違法に集められた汚れた金を盗み出すというストーリー。彼が演じる詐欺師カン・ハリは、女心を惹きつける洗練されたスタイルと巧妙な話術で、難攻不落のミッションをクリアしていくチームのリーダー的存在だ。自身が演じたこのキャラクターについて「これまでの自分のイメージとは全く異なるため、すべてのことが新しく面白い」と語っており、役作りを楽しんでいた様子。時に軽薄さすら漂わせる一方で、理不尽な社会に鉄槌を下すシリアスな表情も垣間見せるなど、緩急つけた抜群の演技力は、本国でも好評を博している。
人気が確約された従来のイメージに固執することなく、果敢に新たなステージへと踏み出す姿勢で、20年以上にわたりトップを走り続けるスンホン。40代に入り、凄みを増したその変貌ぶりに驚かされるはずだ。
文=ホミニス編集部
放送情報
プレーヤー(原題) 第1話先行放送
放送日時:2018年12月2日(日)14:00~
※レギュラー放送は、12月21日(金)より毎週(金)(土)22:00~
チャンネル:Mnet
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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