韓流ドラマを彩る魅力的なヒロインは数多いるが、その中でも、"時代劇クイーン"と呼ばれ、日本でも注目度が急上昇している女優と言えばチン・セヨンだ。
2018年には「オクニョ 運命の女(ひと)」、2019年には「不滅の恋人」と、出演した2本の時代劇が、立て続けにNHKで放送されたこともあり、韓服に身を包んだ彼女の姿は多くの人の記憶に刻まれているのではないだろうか。その注目度の高さを裏付けるように、韓国で2月に最終回を迎えたばかりの最新時代劇「揀択(カンテク)~女人たちの戦争~(原題)」が早くも日本に到着。衛星劇場にて4月17日(金)より日本初放送される。
■時代劇で開花!聡明にして強いヒロイン像を確立
2010年に「大丈夫、パパの娘だから」で女優デビューし、主演に抜擢された「私の娘 コンニム」(2011年)でSBS演技大賞のニュースター賞を受賞し脚光を浴びたチン・セヨン。その後も、「蒼のピアニスト」(2012年)ではチュ・ジフン、「ドクター異邦人」(2014年)ではイ・ジョンソクと、人気絶頂のスター俳優と恋愛模様を繰り広げるヒロインに起用され、順調にキャリアを重ねていった彼女だが、その出演作は全て現代劇。初の本格的な時代劇「オクニョ 運命の女(ひと)」こそ、チン・セヨンをトップ女優の座に引き上げた作品といえるだろう。
「宮廷女官 チャングムの誓い」(2003年)、「トンイ」(2010年)などの名作を次々と世に送り出し、韓国では"時代劇の巨匠"として君臨するイ・ビョンフン監督作品とあって、注目度や重圧も桁外れ。そんな中でも、監獄育ちという逆境をものともせず、囚人たちから教わる易経などの知識や武芸を修得し、自らの理知で道を切り拓いていくオクニョ役をまさに体当たりで演じ切ったセヨン。これまでのキャリアで培ったイメージを一新し、聡明にして強いヒロイン像を時代劇で確立させた。
■最新時代劇は「不滅の恋人」のキム・ジョンミン監督と再びタッグ!
続いて出演した時代劇「不滅の恋人」は、15世紀の朝鮮王朝で実在した"骨肉の争い"がテーマ。2人の大君、イ・ガン(チュ・サンウク)とイ・フィ(ユン・シユン)に見初められ、王位継承を巡る対立に巻き込まれてしまう重臣の令嬢、チャヒョンを演じた。
箱入り娘であるチャヒョン役と前作の監獄育ちのオクニョ役とは、身分こそ違えど、芯の強いヒロインという点では同じ。王位を略奪しようと目論むガンからの執拗なアプローチには目もくれず、大君という身分を知らずに恋に落ちたフィへの操を守り抜く潔さは、どこか爽快感すら覚えるキャラクターだ。そして、本作での圧倒的な支持を追い風に"時代劇クイーン"とまで呼ばれるようになったセヨンが、「揀択(カンテク)~女人たちの戦争~(原題)」でまたしても時代劇に挑戦。その出演の決め手は、「不滅の恋人」でタッグを組んだキム・ジョンミン監督作品だったからにほかならない。
■1人2役に挑戦!新たな境地に立つチン・セヨンの今後とは?
タイトルにある"揀択(カンテク)"とは、王や王子の配偶者を選ぶ儀式のこと。セヨンは、双子の姉を殺した犯人を見つけるために、揀択に参加するウンボという謎めいた女性を演じており、その姉・ウンギ役との1人2役にも挑んでいる。
韓国での記者会見では、「自分とは全く正反対であるウンボの性格が好き」とコメントしていたセヨンだが、さながら少女たちのサバイバルオーディションともいうべき過酷な"お妃選び"に身を投じ、手段を選ばず目的を遂げようとするウンボは、前2作とも相通ずる"芯の強いヒロイン"といえる。また、復讐の手段であったはずの儀式を通じて、王と惹かれ合っていく過程は胸キュンシーンの連続!恋する女性ならではの可憐な一面も覗かせ、新たな境地を切り拓いている。
現在は4月20日(月)より韓国で放送開始予定という、1980年代の古本屋を舞台にした「ボーン・アゲイン(仮題)」の撮影に臨んでいるセヨン。驚くほど洗練された現代劇のヒロインも魅力的だが、やや古風で品の良い顔立ちと知性的な物腰は、重厚感のある時代劇の世界観にしっくりと馴染む。韓服姿の彼女を見ると、また、ついつい期待を抱いてしまうのだ。
文=HOMINIS編集部
放送情報
揀択(カンテク)~女人たちの戦争~(原題)
放送日時:2020年4月17日(金)23:00~
※毎週(金)23:00~(2話連続放送)
チャンネル:衛星劇場
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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