数々の名作を多数生み出している中国歴史ドラマというジャンルにおいて、豪華絢爛な世界観で根強いファンを持つのが、清朝を舞台にした宮廷歴史ドラマ。その中でも、ドラマティックな展開で本国でも人気を博した注目作「王家の愛-侍女と王子たち-」が5月25日(月)からチャンネル銀河にて日本初放送される。
本作は清朝を舞台に"許されぬ愛"を描く王道の宮廷ロマンス。天涯孤独の少女・スマラと清朝初代皇帝ヌルハチの子・ドルゴン、侍女と王子という身分を超えたラブストーリーが展開するが、このカップルを演じるのは実生活でも夫婦のドゥ・ルオシーとイエン・イークァンだ。ある意味で究極にリアルかつ息ぴったりの演技を見せた2人が撮影の舞台裏を語ってくれた。
――スマラ役の出演が決まった時の気持ちを聞かせてください。
ルオシー「以前、スマラが登場する小説を読んだことがあり、とても感動したので、今回スマラ役が決まった時はとても嬉しかったです。彼女の功績については後々評価されますが、当時は、野に咲く花のようにとても弱い立場にありました。スマラは彼女自身のパワーで多くの人を変え、救います。彼女の持つ前向きなエネルギーと磁力にとても感動したことを覚えています」
――撮影で特に印象的だったシーンはどの場面ですか?
ルオシー「内モンゴルで撮影したシーンです。スマラは両親を失い、苦しみ、傷ついて大きな湖のほとりにたどり着きます。そして湖の中で、『父さん、母さん』と叫ぶのですが、監督は視覚的なインパクトを大事にするため、あらゆる撮影方法を試みました。あの日の気温は0度かそれ以下で、水温はさらに低く、衣装はとても重いモンゴルの装束で、最初に湖に入った時点で衣装がずぶ濡れになり、水位は腰から胸のあたりまで達して、濡れた衣装はさらに重くなりました。何テイクも撮り直して、とても寒くて疲れましたが、スマラの感情が少しずつ高ぶっていく重要なシーンだったので、最善な状態を見せられるよう臨みました。それまで彼女はすべての思いを抑え込み、感情を爆発させることはありませんでしたが、唯一、あのシーンで自分の感情を長く吐き出すので最高の演技をする必要があったのです。すべてのテイクを撮り終えたあとはすっかり力が抜けてしまいました」
――木に吊るされるシーンなどが印象的でしたが、撮影はどのように進みましたか?
ルオシー「殴られたり、木に吊るされたり、時には首を絞められたりもしました。撮影はCGを一切使用していないので、池に沈むシーンはスタジオで撮影しました。沈んでいく様子を撮るために足を縛られました。私の足に結んだ縄をアクション担当者が引いて、水中に引き込みます。1回目と2回目は問題なく進みましたが、3回目は視覚効果のために早く引く演出でした。縄を引く速度が速すぎたため、耳に直接水圧がかかり中耳炎になってしまい、その後の検査で半分聴力を失っていることが分かりました。医師から聞いた話によると、あの期間あまりにも仕事が多忙でプレッシャーが大きかったことも影響しているようです。俳優が一つの作品の中で生き生きとした演技をするためには強烈でスリリングな体験が必要なこともあると。『王家の愛』の制作過程は絶対に忘れられないと改めて思いました」
――夫婦共演でも注目を集めたと思います。演じてみて難しかった点やエピソードがありましたら聞かせてください。
ルオシー「夫婦共演で忘れられない思い出はお互いが支え合えたことです。大きな規模のドラマなので撮影期間も長く、その間はもちろん苦労もたくさんありました。俳優にとっては体力と精神力を試されているようなものです。劇中でスマラの身分は最も低く、誰かに会う時はいつも跪いて礼をせねばなりません。辛く苦しいことも劇中でたくさん体験します。夫はそのことで私の心配をしていました。よく覚えているのは冷たい水の中で撮影したあと、夫はそばにいてくれて抱き締めてくれたことです」
――最後に、日本のファンに向けて「王家の愛」の魅力とメッセージをお願いします。
ルオシー「『王家の愛』の魅力は、愛さえあれば、どんな困難な問題も乗り越えて、希望に満ちた人生を送れるというメッセージと、小さな草花のような存在でも無限のパワーを発揮できるというストーリーにあります。波乱万丈で手に汗握る、そして愛憎も描かれたワクワクする作品に仕上がっています。そして、全編ロケで撮影しているので、当時の雰囲気が伝わってくると思います。ぜひご期待ください」
放送情報
王家の愛-侍女と王子たち-
放送日時:2020年5月25日(月)23:00~
※第1話無料放送
※毎週(月)~(金)23:00~
チャンネル:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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