ドラマで見せるロマンティックなキスシーンが話題となり、"キス職人"や"キスの神様"と呼ばれている俳優、ソ・イングク。
北川悦吏子脚本のドラマをリメイクした「空から降る一億の星」(2018年)では、これまでの役柄とひと味違う魔性の男・ムヨンを演じており、ヒロインを引き留めるキスや、言葉を制するキス...など名キスシーンが次々と生まれた。現在フジテレビで再放送中ということもあり、改めて彼の魅力を再発見しているファンも少なくないようだ。
■初々しい"階段キス"や強引な"ギブスキス"...!イングクの伝説のキスシーン
それまでのイングクといえば、笑顔がかわいい甘え上手な男子のイメージが大方だったように思う。幼なじみに思いを寄せる純情な高校生を演じたドラマ「応答せよ1997」(2012年)では、「(思いを)確認したい」の言葉とともに濃厚なキスを披露。そのあまりにも美しいソングクの横顔は視聴者の間で話題になり、一躍大ブレイクを果たした。
そして、このドラマでは忘れられないキスシーンがもう一つ。ひと気のない階段に座り、幼なじみとの会話の途中、堪えきれなくなったかのようなちょっぴり強引なキス。タイミングや顎のラインまで計算されたかのような美しさで、多くの人の記憶に残っているであろう名シーンだ。
少し変わったシチュエーションが注目を浴びたのは2014年の「ナイショの恋していいですか!?」だ。イングクが演じたのは、アイスホッケー部のエースとして活躍する高校生でありながら、兄の代わりに会社員となり二重生活をするミンソク。好きな年上女性への思いを抑えられない年頃の高校生を好演し、腕のギブスで引き寄せる"ギブスキス"や、鉄棒越しの"鉄棒キス"などの胸キュンシーンを連発。かわいさの中から湧き出る色気を完璧に体現して評価を受けた。
■イングクのハマリ役!「ショッピング王ルイ」の"オットカジキス"も大人気
そして、イングクの天真爛漫な笑顔がまさにハマり役だったドラマと言えば、「ショッピング王ルイ」(2016年)。両親を亡くし、財閥の会長である祖母の言いつけでフランスの大邸宅で暮らすルイ(ソ・イングク)は、"ショッピング王"と呼ばれるほど目が利く人物。15年ぶりに韓国へ帰国するも、事故で記憶を失い、ひょんなことから田舎育ちのボクシルと暮らすことになる...というストーリー。「100日の郎君様」(2018年)のヒロイン役でも注目を浴びたナム・ジヒョンが、相手役のボクシルを演じている。
温室育ちで生活能力ゼロのルイはボクシルにべったりで、潤んだ瞳でボクシルを見つめる姿はまるで子犬のよう...。2人でデートに行った際に、ルイが「オットカジ(どうしよう)...」とつぶやき、ボクシルに惹かれるあまり本屋の店先で突然してしまったファーストキスは、ファンの間でもイングク史上1、2を争う美しさだと評判に。
そのほかにもレッドカーペット上で「おいで」と腕を広げて、抱きしめた後の"レッドカーペットキス"、手、唇、おでこと続く"3段キス"など、同作には甘いキスシーンのオンパレード!キス直前の真剣な表情、息を飲む呼吸、優しく添えられた手など、全身で表現するボクシルへの愛が、見る者をグイグイと物語に引き込ませる。
キャラクターの感情の高まりを表現するキスシーン。そのどれもが、記憶に残り評価を受けるのはイングクの演技力や役作りの上手さに他ならない。次回作はうって変わって人生逆転を夢見る盗油犯たちを描く映画『パイプライン』(2020年韓国公開予定)だというだけに、これまでに培った巧みな感情表現で、きっと私たちをまた魅了してくれることだろう。
文=津金美雪
放送情報
ショッピング王ルイ
放送日時:2020年10月30日(金)7:00~
※毎週(月)~(金)7:00~
チャンネル:ホームドラマチャンネル 韓流・時代劇・国内ドラマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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