モデル出身でスタイル抜群の俳優の中でも、ミラノコレクションのランウェイに東洋人で初めて立つという輝かしい経歴を持つキム・ヨングァン。188cmの長身で9頭身、口角の上がる笑顔をチャームポイントに、「ピノキオ」(2014年)という代表作を得た後も、「ウチに住むオトコ」(2017年)、「番人!~もう一度、キミを守る~」(2017年)などで俳優としてのキャリアを築き、日本での注目度も上昇中の若手俳優だ。
そんなヨングァンの持ち味を存分にいかした作品が、KBS Worldにて4月2日(金)に放送される映画『君の結婚式』(2018年)だ。同作は韓国で初恋ブームを巻き起こした映画『建築学概論』(2012年)の最速記録を塗り替え、公開後わずか6日で動員100万人を達成したラブストーリー。
高校3年生の夏、転校生のスンヒにひと目惚れしたウヨン(ヨングァン)は彼女に猛アタック。恋人同士になりかけるも、スンヒは「元気でね」という1本の電話を残したまま姿を消してしまう。その後ウヨンはスンヒの行方を追って同じ大学まで追いかけるのだが、スンヒには彼氏がいて...と、すれ違い続ける男女の約10年間を描いている。
ヒロインのスンヒを演じたのは、『私のオオカミ少年』(2012年)や『恋するインターン~現場からは以上です!~』(2015年)などヒット作に出演してきた国民的女優パク・ボヨン。身長は158cmと韓国の女優としては小柄なのだが、188cmのヨングァンと並ぶと実に30cmの身長差!『君の結婚式』では、そんな身長差をいかした胸キュンシーンの数々が多数生まれている。
トッポッキ店でサボっているところを学校の先生に見つかり手を繋いで逃げたり、自転車の2人乗りでスンヒを家まで送ったり、雨が降ればウヨンがスンヒを覆うように守ってあげたり...。そんな2人のキラキラした青春時代から始まる本作。高校生のウヨンは、筋肉質で大きな体なのに、純粋でどこか頼りなさを感じさせるアンバランスさが妙にリアルで、スンヒにだけ向ける最高の笑顔を見ていると、まるで尻尾を振る大型犬のようなキュートさがある。
海辺で絵の得意なスンヒが、ウヨンの大きな掌にキスをする男の子と女の子のイラストを描き、そのまま2人が初々しいファーストキスを交わす場面は、この映画の中で一番ドキドキさせられる微笑ましい名シーンだ。
こんな日々がずっと続けばいいと切に願うのだが、なかなか現実はそうはさせてくれない。大学へ進学し、兵役にも就いて、就職活動を経て社会人になるまでの間に、少しずつ周囲の環境が変わっていく中ですれ違う2人がもどかしくてたまらない...。けれど、初恋のトキメキだけでなく、自分以外の相手を好きになる姿に直面したり、カッコ悪いところも見せ合ったりと、誰もが一度は通ったことのあるようなほろ苦い恋愛経験を通じて、ウヨンとスンヒが大人になっていく過程から目が離せなくなるのだ。
少年のようなあどけない笑顔と不器用な恋愛表現を見せた本作で、親近感を抱かせてくれたヨングァン。彼の最新出演ドラマ「こんにちは?私だよ!」では自由奔放な財閥御曹司に扮し、第一話では変態に間違えられて拘留されるところからスタート。最新作でも個性的な役柄とあって、こちらでもヨングァンの新たな一面が見られそうな予感だ。
文=津金美雪
放送情報
君の結婚式
放送日時:2021年4月2日(金)23:40~
チャンネル:KBS World
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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