「愛の不時着」の爆発的ヒットをきっかけに、40歳目前にして人気を再燃させているヒョンビン。ソン・イェジン扮するユン・セリとの恋模様で見せたように、ヒョンビンの愛しい人を見つめるまっすぐな瞳、完璧な間合いは、隣に並ぶ女優の魅力を引き立たせ、ロマンチックなムードをより一層高めてくれる。
ヒョンビンがドラマ中で見せる愛情表現は過去にもしっかりと評価されており、キム・ソナと絶妙な掛け合いを見せた出世作「私の名前はキム・サムスン」(2005年)ではMBC演技大賞でベストカップル賞を受賞。「雪の女王」(KBS/2006年)ではソン・ユリと、「シークレット・ガーデン」(SBS/2010年)ではハ・ジウォンとそれぞれ共演し、その年のベストカップル賞に輝くなど、韓国地上波3局でカップル賞を制覇している。数々の作品で甘美な名シーンを生み出してきたヒョンビンだが、「愛情表現がリアルすぎる...!」と視聴者の間で話題になったドラマと言えば、DATVで4月8日(木)より放送される「彼らが生きる世界」だ。
ヒョンビンとソン・ヘギョがW主演し、「愛の群像」(1999年)のノ・ヒギョン脚本、「フルハウス」(2004年)のピョ・ミンス監督という強力タッグにより、当時は放送前から高い注目を集めた本作。過酷なドラマ制作現場を舞台に、ヒョンビン扮する優しくて周囲から慕われる監督ジオと、ソン・ヘギョ演じる強気な新人監督ジュニョンのラブストーリーを軸にしながら、若者たちのリアルな人間模様を丁寧に描き出している。
大学時代に恋人だったジオとジュニョンは数年後にドラマ制作現場で再会。時に怒号が飛び交う仕事場で苦悩する新人のジュニョンを、ジオが優しく支えたことで2人はもう一度やり直すことに。そのきっかけとなったのが、長回しのリアルすぎるキスシーンだ。
途中で目を合わせ、微笑み合う2人の姿はまるで本物の恋人同士のよう...。それまでの時間を取り戻すかのように愛し合う2人のイチャイチャにはつい頬が緩んでしまうし、感情を爆発させるジュニョンに対してジオが優しいキスで落ち着かせるシーンでは、互いを知り尽くしているからこそのテクニックが現実味を加速させる。
脚本のノ・ヒギョン曰く、「若者のありのままの姿を描いた」と明かしているが、演技であることを忘れさせるキスシーンの連続に、見ているこちらは赤面しつつもドキドキさせられっぱなしだ。
このドラマが放送終了してから半年後、ヒョンビンとソン・ヘギョが恋人宣言したのは有名な話だが、ヒョンビンが恋愛ドラマに出演するたびに記憶に残る名カップルを誕生させているような気がする。「愛の不時着」ロスからも久しくなった今日この頃――ヒョンビンが演じる新たな恋模様が早く見たいと願っている。
文=津金美雪
放送情報
彼らが生きる世界
放送日時:2021年4月8日(木)23:00~
※毎週(月)~(金)23:00~(4月9日は放送なし)
チャンネル:DATV
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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