ジェームズ・スペイダー主演「ブラックリスト シーズン8」の日本初放送が決定!

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──「ブラックリスト」のドラマ性やミステリーは、どうしてこんなにストーリーにうまく結びついているのでしょうか?

このドラマでミステリーとは、作品のトーンを作るという意味でもとても重要です。私自身、このドラマはジャンルでいうと何なのだろうかと悩みます。ドラマチックなときもあれば、笑えるときもあって、エモーショナルなときも、ミステリアスなときもある。不穏なときや、おバカなときもあって、エピソードごとにトーンが変わっていきますよね。こういう点を私も模索していました。ドラマの精神が流動的で、時の流れとともに変化することができれば、ドラマがもっと続きやすいものになるからです。

──レディントンとは、もう8年の付き合いになりますが、彼のどんなところが好きですか?

ドラマが始まった頃から好きなところは、彼の無作法なところやユーモアのセンスです。彼の人生への欲望も好きでした。その欲望がいかに深く染み込んでいたかを知った時、彼のことがもっと好きになりました。それから、彼の不安定な部分も知りました。そのことを理解しているからこそ、私は彼の嫌いなところについて言うつもりはありません。不安定な人物だからといって彼を批判することはしません。私はただ、彼を演じきるだけです。
でも、彼はおそらく自分の中のこの資質が好きではないのだろうと思います。彼は人生の中で冷酷さや危険さを見せますが、これは彼の中にあったものを、彼自身が探し出して育んだものでもあります。彼について私が好きなところは、彼にとっては不安なことでしょう。それでも、彼はそういった自分の資質に気付いていると思います。その資質こそが、考えうる限り最悪の環境で生き延びるのに役立ったのですよね。
彼は成長する中で、その資質こそが自分により強力な"生きる欲望"を与えるものだと気付いたのでしょう。彼は、命の損失の途方も無い代償を、日常的に見ていますからね。そういうものを呼吸し、目撃し、感じている。あらゆる意味でね。そうならざるを得ないのでしょう。
彼のような、暴力に慣れ親しんだ人物を演じていて思ったのは、彼の中に優しさや穏やかさとか、人生の愛に憧れるような人物が創り出されたのではないかということ。私が一番評価しているのは、彼の中にあるそういった二面性や、難しい性格を持った人物像なんです。だからこそ、こんなに長い間、楽しく演じられているのだと思います。

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──全てのシーズンで、撮影で最も大変だと思うことは何でしょうか?

朝が早いことです。役者を始めたばかりの頃は舞台をやっていたのですが、時間帯は夜でしたし、私も夜型でした。私は朝型じゃないんです。自分が作った映画をいろいろ振り返ってみると、自分もその映画に自然と引き寄せられている気がします。私が演じたキャラクターたちの多くは、夜の世界に生きているんですよ。
それである時、急にテレビドラマをやることになったんですが、テレビの世界の仕事は日中に行われるので、とにかく朝が早い。映画の撮影は2〜3ヶ月で済みますから、これはショックでした。2〜3ヶ月なら、たいていのことは我慢できますからね。
私がやってきた映画の製作では、早起きしなくちゃいけない日は週にせいぜい2〜3日で。そうすると週がずれて、最終的には昼間と夜間の半々でやるようになって、ときどき徹夜仕事になることもありました。そういうスケジュール感が私には合っていたのですが、毎朝、すごくすごく早い時間にアラームが鳴る仕事というのは、未だに全く慣れないですね。

──製作中も脚本家の方々と話し合いをされていたということですが、どのようなお話をされていたのでしょうか?脚本をもらって「どういうことなんだろう」と気になって眠れなくなるのことはありますか?それとも、協力的に話し合ったりするものなんでしょうか?

とても協力的ですよ。ドラマに関することは、何でも話し合うんです。脚本が書かれる前から、シーズンが始まる前から話し合います。休暇中でも話し合います。どんなキャラクターが登場するのか、あるいは退場していくのかも話し合います。
ストーリーラインについても、年単位、月単位、週単位、いちエピソード単位で話し合います。シーンについても、トーンについても、セリフについても話し合います。私は全ての脚本を読んで、一行一行も全て分解して、その全てについて話し合います。
衣装についても話し合います。小道具についても、ロケ地についても話し合います。全てのキャラクターについても、そのキャラクターがどういうことを言うのか、どういうことをするのかについても話し合います。ドラマに関することは全て話し合います。
たしかにこのドラマのことを考えると、夜も眠れなくなります。元々よく眠れない方でして、ぐっすり眠れない。しかも起きたら、すぐに頭の中が動き出してしまうんです。
強迫観念にとらわれることが多いので、ドラマのことを考えて遅くまで起きていることもあります。頭の中でシーンを再現したり、頭の中でスピーチしたり、ストーリーを思い浮かべたりして。真夜中に考えていたことは、朝になったら書き起こせるように覚えておくんです。

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──アンドリュー・マッカーシー(監督)との再仕事はいかがでしたか?『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』(1986)でも一緒になっていると思います。仲は良いんですか?

仲良しですよ。とても良い仕事仲間ですね。何年も前に一緒に映画をやっているときも、仕事以外でずいぶん交流がありました。それからしばらく会わなくなっていたんですけどね。確か、アンドリューに会ったのは『プリティ・イン・ピンク』のときが初めてだったと思います。正直、それから何度仕事をご一緒したかは、覚えていないくらいですね。
ともかくアンドリューとは、初めて仕事をして以来の良き友人で、その後もしばらく仲良くしていました。当時は住んでいる街が違ってね、私はロサンゼルスで、彼はニューヨークでした。あの頃はずっと電話で連絡を取り合っていたんですけど、それから会うこともなくなってしまって。もうずっとずっと、ずーっと一緒に仕事していなかったんです。
彼は旅行記を書いていて、賞ももらっているような素晴らしいものなんですけど、私もいくつか読んでいました。そうしたら、彼が「ブラックリスト」のエピソード監督をやるんですよという知らせを聞いて、興味津々でした。彼は「ブラックリスト」にやってくる前から、経験豊富だったというわけです。
彼とはもう何十年も会っていなかったのに、現場にやってきた彼はまるでほんの数年ぶりのようで。ニューヨークの街角で1度か2度ほど見かけたことはあったかもしれないんですが、ちゃんと会って話すのはもう何年ぶりだったか。それで製作が始まってみると、まるで昨日ぶりのような感覚。あの頃のままでした。ちょうど今、彼が監督している第9話を撮影中なんです。第13話でも再び監督される予定ですよ。

──ハリウッドでは現在、強い女性キャラクターの重要性が説かれていて、エリザエベス・キーンもこうしたムーブメントの一部になっています。この業界で長く働く立場から、こうしたムーブメントをどう見られていますか?また、エリザベス・キーンについてはいかがでしょうか?

私はいつも強い女性キャラクターが登場する映画に惹かれていましたし、私のキャリアでも、出演した作品にはたいてい強い女性キャラクターがいました。私の人生において興味の惹かれるものは何かなと考えた時、これはいつも非常に重要なことでした。
私は女性たちの中にいると、いつも居心地の良さを感じています。私の育った家庭は、父親ひとりに女性が3人。2人の姉と、とてもとても厳しい母がいました。私にとって世の中とはそういう世界で、そうじゃない世界は想像できません。しかし、映画業界は遅れているというのも理解しています。ストーリーや内容、キャスティングなんかも、追いつくのにまだ時間がかかっていますよね。
それは映画業界が、まだこれから良くなれるんだということだと思っています。この世界で最も美しい創造物とは、女性によるものでしょう。だからこそ、女性にまつわる物語は何よりも力強い。私はキャリアを通じて、強い女性キャラクターの登場する映画やテレビドラマ、舞台を観てきて、演じてきました。私には常に関心事でした。他の皆さんにとっても、そろそろ頃合いでしょう。

文=HOMINIS編集部

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放送情報

ブラックリスト シーズン8
放送日時:2021年5月25日(火)22:00~
【二カ国語版】毎週(火)22:00~ほか、【字幕版】毎週(水)0:00~ほか
チャンネル:スーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメ
※2021年5月18日(火)20:00~BSスカパー!で第1話先行放送あり
※スーパー!ドラマTV #海外ドラマ☆エンタメおよびBSスカパー!で『15分でわかる「ブラックリスト」シーズン1~7』放送あり
※放送スケジュールは変更となる場合があります

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