官能シーンの連続...危険な色香を漂わせるペ・ヨンジュン主演映画が支持され続ける理由

「スキャンダル」
「スキャンダル」

いまだ根強い人気を誇る「愛の不時着」(2019年)をはじめ、巨悪に毒を以て制す痛快復讐エンターテインメント作「ヴィンチェンツォ」(2021年)など、続々と新しい作品が世界に送り出されている韓流ドラマ。その人気はアジアを飛び越え、欧米でも熱狂を呼び起こしており、その勢いは留まるところを知らない。

そんな韓流ブームが続いているが、日本における原点と言えば「冬のソナタ」(2002年)だろう。あのメロディーを聴けば思い出す、メガネの奥に覗かせる穏やかな微笑み...。日本中が認知した韓流スター俳優をひとり挙げるならば、やはり"微笑みの貴公子"ペ・ヨンジュンに違いない。

ペ・ヨンジュンがチャレンジングな役柄でイメージを180度覆した「スキャンダル」

(C)2003 BOM FILM PRODUCTION CO,. LTD. ALL RIGHTS RESEVED.

「スキャンダル」

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空前のヨン様ブームが巻き起こり、次作への期待が高まる中、ヨンジュンが数多くのオファーの中から選んだのが、7月6日(火)に映画・チャンネルNECOにて放送される映画デビュー作『スキャンダル』(2003年)だ。フランス文学の古典「危険な関係」が原作となる本作で、微笑みの貴公子のイメージを180度覆す稀代のプレイボーイ役を演じきり、当時センセーショナルな話題を振りまいた。

初恋の相手でもある従姉妹の貴族夫人から恋愛ゲームを持ちかけられ、貞淑な未亡人を落とすべく罠にかけるという役どころで、公開当時はR指定がついた魅惑的な官能シーンが満載。自ら選んだチャレンジングな役柄と鍛え上げられた肉体美には、ときめきを超えて女性ファンの心拍数を急上昇させたはずだ。

「スキャンダル」

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ヨンジュンがトレードマークのメガネを外して髭を蓄え、危険な色香を漂わせるプレイボーイを見事に体現しているが、共演者も実力派揃い。妖艶な貴族夫人を演じるイ・ミスクは1980年代より韓国映画界のトップ女優として活躍し、未亡人役のチョン・ドヨンも2007年にカンヌ国際映画祭女優賞に輝くなど演技派女優として知られている。当時あまりに激しいラブシーンの話題ばかりが先行したが、単なる官能美に留まらない心の機微を表現する繊細な演技や、18世紀の李氏朝鮮王朝を舞台にした時代絵巻ならではの煌びやかな舞台装飾や衣装も高く評価された。

「スキャンダル」

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その魅力は時代を超えて愛され続け、製作から15年経った2018年にデジタルリマスター版が公開されたのも納得の名作。普遍的な男女の愛憎模様を描いた宮廷劇としてはもちろん、アート映画としても一見の価値ありと言えるだろう。現在は実業家として活躍し、表舞台で見ることが久しくなったヨンジュンだけに、この機会に、微笑みの貴公子とは全く異なる稀代の色男ぶりを改めて堪能したい。

文=中川菜都美

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放送情報

スキャンダル
放送日時:2021年7月6日(火)3:40~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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