約1年6ヶ月ぶりのアルバム『DON'T FIGHT THE FEELING』が話題を呼んでいるEXO。iTunes世界85の地域で1位を獲得するなど、6月7日のリリース直後からグローバルチャートを席巻し、日本のTwitterでもトレンド入りを果たした。中でもファンが歓喜したのは唯一の中国人メンバーであるレイの参加だ。
レイはメンバー内でも際立つ美形と群を抜くダンススキルで高い人気を誇っているが、近年は中国での活動がメイン。EXOとして表舞台に立つ機会はほとんどなかった。そんな彼が新曲のMVに登場し、"レイのカムバック"に驚きと喜びの声が殺到した。
中国を拠点としたレイの俳優活動は、ジャッキー・チェンと共演した『カンフー・ヨガ』(2017年)や日本ドラマのリメイク「求婚大作戦(プロポーズ大作戦)」(2017年)など幅広い作品に出演。総製作費100億円を投じたタン・ウェイ×ジユー・ヤーウェン共演の本格歴史エンターテイメント「大明皇妃 -Empress of the Ming-」(2019年)では、初の時代劇に挑戦した。
名匠アン・リー監督の『ラスト、コーション』(2007年)でトップ女優へと上り詰めたタン・ウェイが12年ぶりにドラマ復帰した歴史大作ということでも注目を集めた同作。ウェイは、激動の明朝初期の時代に、国の危機を救った実在の皇后に扮しており、孫若微(そんじゃくび)と名乗る10代後半から、後に孝恭章皇后、そして皇太后となっていくまでの数十年を見事に演じ切った。
レイは、その孝恭章皇后の息子にあたる若き皇帝・朱祁鎮(しゅきちん)役。後に第6代皇帝・正統帝として即位するが時代の波に翻弄され苦難の道を歩むことになる...という難しい役どころだ。
悲しき宿命を持ち、母親である皇后に反抗した結果、戦場に出て捕虜になってしまう朱祁鎮。レイは本作で生まれて初めてヒゲを伸ばし、撮影時は常に体を鍛えながら役に臨んでいたという。
少々ワイルドなヒゲ姿も含め、端正な朱祁鎮のビジュアルはレイの"素材"の良さが存分に生かされていて、眼福の極み。数々の人気俳優が出演する中でもその整った容姿とオーラに引き付けられる。特に、母に反抗するシーンは、成人したばかりのまだ子供っぽさの抜けない口調が説得力を生み、思わず感情移入してしまう。常にプレッシャーがかかる環境に身を置いてきた彼にしか分からない迷いや葛藤の表現、長ゼリフも、これまでの経験で培った演技力が見事に発揮されている。戦いの場面での勇ましい表情や絶叫といい、その鬼気迫る演技にクギづけになることだろう。
個人の俳優活動はもちろん、EXOとしての活躍も今後ますます期待がかかるレイ。彼の圧倒的ビジュアル力と、役者としての存在感に、ぜひ一度触れてみてほしい。
文=川倉由起子
放送情報
大明皇妃 -Empress of the Ming-
放送日時:2021年7月27日(火)23:00~
※毎週(月)~(金)23:00~
※第1、2話は無料放送
チャンネル:チャンネル銀河 歴史ドラマ・サスペンス・日本のうた
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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