新・韓流四天王と呼ばれるきっかけは?IUとのコラボも注目を浴びたキム・スヒョンの人気の理由

「プロデューサー」
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(C)KBS

2020年7月に兵役を終え、日増しに大人の男性としての魅力が増しているキム・スヒョン。除隊後初の連続ドラマとなった「サイコだけど大丈夫」(2020年)や、無実を訴える容疑者を演じた「ある日~真実のベール」(2021年)など、近年は演技の振り幅を広げている印象だ。

今まさに勢いに乗るスヒョン。"新・韓流四天王"の一人として挙げられる彼の代表作は、初の時代劇に挑んだ「太陽を抱く月」(2012年)や、トップ女優と恋に落ちる"宇宙人"に扮したラブコメ作品「星から来たあなた」(2013年)などが知られているが、その名を広く知らしめたブレイク作と言えば、KBSドラマ「ドリームハイ」(2011年)だ。

IUとの共演も話題を呼んだキム・スヒョンの注目作「プロデューサー」
IUとの共演も話題を呼んだキム・スヒョンの注目作「プロデューサー」

(C)KBS

日本に一大ブームを巻き起こした元祖"韓流四天王"ペ・ヨンジュンと、名プロデューサーとしても抜群の知名度を誇るJ.Y. Parkがプロデュースを手掛けたことでも知られる「ドリームハイ」は、K-POPアイドルを目指す若者たちの姿を描いた学園ドラマ。

2PMのテギョンやウヨン、miss Aのペ・スジら、K−POPアイドルも多数出演した同作で、ひと目惚れしたヒロインを追ってキリン芸能高校に入学する主人公、サムドンを演じたスヒョン。明るく純粋なキャラクターは彼の真骨頂。初めは歌もろくに歌えなかったサムドンが、その才能を開花させていく姿も爽快で、さわやかな青春ストーリーに欠かせないキャラクターとして存在感を見せた。

実はスヒョンは、歌唱力もかなりのもの。同じく「ドリームハイ」に出演していた歌姫IUとは、同作のOSTでデュエット曲「Can't I Love You Lyrics」で見事なアカペラ歌唱を披露。プロの歌手顔負けのパワフルな歌声は、韓国での初放送当時も大きな話題となった。

「プロデューサー」
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(C)KBS

その4年後、スヒョンは韓国芸能界の裏側を描いた新たなKBSドラマに出演。こちらも大きな話題を呼び、4年間分の成長ぶりを存分に見せつけた作品こそ、チャ・テヒョン、コン・ヒョジンら実力派の人気スターと肩を並べた「プロデューサー」(2015年)だ。

実際に本ドラマが製作・放送された"テレビ局・KBS"を舞台に、人気の音楽番組やバラエティ番組を担当するプロデューサー(PD)やK-POP歌手らが織りなすラブロマンスで、スヒョンはバラエティ局に配属され、新人PDとして奮闘していく27歳のペク・スンチャンを演じた。

「プロデューサー」
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(C)KBS

ソウル大学法学部出身で秀才だがイマイチあか抜けないスンチャンというキャラクターを、スターのオーラを完全に消し去って好演したスヒョン。ピュアで真っすぐなスンチャンが、芸能の世界に疲弊しながら生きる2人の先輩PD、イェジン(コン・ヒョジン)とジュンモ(チャ・テヒョン)と奇妙な友情を築いていく姿はコミカルでいて、妙な説得力も醸し出しているあたりが何とも好ましい。

「プロデューサー」
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(C)KBS

「プロデューサー」
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そして、悲しい過去を持つ人気歌手・シンディを演じるのが、「ドリームハイ」でもスヒョンと共演したIU。芸能の世界に足を踏み入れた自分の人生を後悔しながら生きるシンディにとって、業界慣れしていないスンチャンはほかの誰とも違う魅力の持ち主。ドラマ中盤、過去を打ち明けたシンディをスンチャンがぽつりぽつりと励ます場面は、彼が口にする真心の言葉が沁みわたる名シーンで、見ているこちらまで心洗われる。

「プロデューサー」
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一方で「プロデューサー」の本質的な面白さは、テレビ局内部からK-POPの舞台裏を描いた"お仕事ドラマ"的側面を併せ持っている点だ。

現在、ソンフン(ENHYPEN)とIVEとしてデビューしたIZ*ONE出身のウォニョンがMCを務める音楽番組「ミュージックバンク」や、人気俳優&アイドルらが旅先で地元の人々と触れ合う人気バラエティ番組「1泊2日」といった実在の番組も登場。キャストたちのインタビュー風のモノローグが挟み込まれるドキュメンタリータッチの演出もユニークだ。

「プロデューサー」で再現された「1泊2日」
「プロデューサー」で再現された「1泊2日」

(C)KBS

「プロデューサー」
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さらに、カメオ出演陣も超豪華。第1話でいきなり登場した少女時代をはじめ、「ドリームハイ」にも出演したJ.Y. Park、ジス(BLACKPINK)、リョウク(SUPER JUNIOR)といったK-POP界の大物スターに加え、人気俳優イ・スンギや「ミュージックバンク」31代目MCを務めたことのあるパク・ボゴム、アカデミー賞女優のユン・ヨジョンらが、驚きの場面でサプライズ出演を飾っている。本作には、そうした錚々たる顔ぶれを見つける楽しみもあるのだ。

J.Y. Park(「プロデューサー」)
J.Y. Park(「プロデューサー」)

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イ・スンギ(「プロデューサー」)
イ・スンギ(「プロデューサー」)

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BLACKPINKのジス(「プロデューサー」)
BLACKPINKのジス(「プロデューサー」)

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パク・ボゴム(写真左/「プロデューサー」)
パク・ボゴム(写真左/「プロデューサー」)

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30代も半ばに差し掛かり、押しも押されもせぬ人気俳優となったキム・スヒョン。最新作「ある日~真実のベール」(2021年)で見せた緊張感ある演技も魅力だが、K-POPブームが吹き荒れる昨今、華やかな韓国芸能界で奔走する若いスヒョンの姿も、今あらためて楽しみたい。

文=酒寄美智子

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放送情報

一挙放送 プロデューサー
放送日時:2021年12月30日(木)・31(金)3:10~(2話連続放送)、
2022年1月1日(土)1:55~、1月1日(土)11:50~(4話連続放送)
チャンネル:KBS World
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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