憎めないお調子者キャラがハマる！9頭身のモデル出身俳優、キム・ヨングァンが見せた新境地

東洋人で初めてミラノコレクションの舞台に立ったモデル出身俳優、キム・ヨングァン。187cm、9頭身という圧倒的なスタイルから醸し出される佇まいを武器に俳優としてキャリアを積み重ね、確かな演技力で数々の演技賞も受賞するまでの存在となった。

2008年に「彼らが生きる世界」で役者に転身すると、「ラブレイン」(2012年)ではチャン・グンソク演じる主人公の恋のライバルを演じ、その認知度が飛躍的にアップ。さらにSBS演技大賞5冠のヒット作「ピノキオ」(2014年)では、主演の2人の三角関係を形成する御曹司を演じ、新人賞を受賞。スマートな役どころを中心に俳優として存在感を高めていった。

ドラマを中心にキャリアを築き上げてきたヨングァンだが、近年は映画にも精力的に出演。特に10年に及ぶ切ない恋愛模様がつづられた主演作『君の結婚式』(2018年)は、公開6日で100万人を動員と、韓国で一大旋風を巻き起こし、自身も第39回青龍映画賞で人気スター賞、第55回百想芸術大賞では映画部門男性新人演技賞を受賞。新たなステップへと進出している。

その後も、熱血漢の警察官を演じたバディムービー『ザ・ソウルメイト』ではマ・ドンソクと軽妙なやりとりを見せるなど、演技の幅を広げてきたヨングァン。そんな彼にとって新境地になっているのが、4月10日(日)にスターチャンネル1にて放送される『ミッション・ポッシブル』だ。

『王宮の夜鬼』(2018年)で注目を集めたイ・ソンビンとの共演作となった『ミッション・ポッシブル』は、探偵の男と国家の秘密要員を名乗る女性がコンビを組んで武器の密輸事件の闇に踏み込んでいくアクションコメディ。反発し合っていた2人が、不可能と思われたミッションを通して、名コンビになっていく様子が描かれる快活な1作だ。

ヨングァンが演じるのは、金さえもらえばペット捜しから何でも請け負うお調子者の探偵・スハン。気乗りしない事件の依頼でも、お金を見せられればすぐに笑顔になってしまう軽薄な男であり、ヨングァンはそんなキャラクター像を瞬発的に変わる表情で体現。テンポの良いユーモラスな芝居で、どこか憎めないチャーミングな男を浮かび上がらせていく。

かと思えば、ガンアクションからナイフでの近接格闘まで、様々なタイプの本格的なアクションにも挑戦。長い手足を活かしたダイナミックな動きはもちろんのこと、それまでおちゃらけていたスハンが、アクションを繰り出した途端、その眼差しが鋭さを増したり...とギャップのある演技も魅力で、自分の効果的な見せ方を分かっているなという印象すら受ける。

さらに軟派な男がミッションを通して成長していく、心変わりも丁寧に表現しており、ヨングァンの魅力と実力を十分に満喫するにうってつけの1作と言えるだろう。

最近は、ホテルが舞台の群像劇ロマンス『ハッピーニューイヤー』(2021年)でハン・ジミン、イ・ドンウク、カン・ハヌルら豪華キャストと肩を並べるなど、キャリアは絶好調のヨングァン。彼の秘めたるポテンシャルが存分に詰まっている本作を堪能しつつ、今後のさらなる飛躍に期待したい。

文＝HOMINIS編集部

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