「ぼっち・ざ・ろっく!」の青山吉能が挑戦してみたい楽器とは?「初めて見た時に『なにこれ!?』と衝撃を受けました」

――青山さんは後藤ひとりについて、「陰キャラとして役作りを意識しなかった」とお話されていましたが、役と向き合っていく中で後藤ひとりに対しての向き合い方は変わりましたか?

「全12話を通して最も成長したのは、後藤ひとりだなと思っていて。ひとりは、『はい』という言葉だけで100種類あるくらいたくさん返事をするんですけど、それが虹夏ちゃんに返事をする1話の『はい』と12話の『はい』ではまったく違うんですよ。1話の時の虹夏ちゃんは得体の知れない黄色い髪の生き物だったのが、12話になったら同じバンドメンバーの虹夏ちゃんになっているので、声のトーンも温度感も変わっていて。その変化に合わせて自然と自分も変わっていっていったというか。回を重ねるごとに徐々に成長していこうというよりも、自然とそうなっていきました。全12話通して熱いものをずっと自分の中で持ちながらやっていたので、結果的に成長したなという感じで、自分が意識してそこをやったかって言われると、特別な意識はしていませんでしたね」

――後藤ひとりだけではなく、青山さん自身も自然と一緒に成長したというか。

「そうですね。本当に作品に成長させてもらいました」

――後藤ひとりはインストームスに惹かれてギターを始めたという経緯がありますが、青山さんが影響を受けた音楽はありますか?

「私はアニソンとボカロに人生を捧げてきました。アニソンやボカロとJロックとの大きな違いは閉塞感だと思っていて。ボカロって狭い世界で、狭いところに受ければいいや、という"村"の感じが私にはすごく性に合っていて、Jロックのような、大きな夢や希望、実現したい目標みたいなものを掲げられても全然共感できなかったんです。それよりも、自分はあの子に悪口言われた、みたいな小さいことを歌ってる曲の方が、青春コンプレックスが刺激されていました。学生時代はそういう悪魔みたいな曲ばかり聴いていたんですけど、大人になって『青春!夏!最高!』みたいな曲も聴くようになって、人って変わるんだなと思ったりしていて(笑)。それこそ『ぼっち・ざ・ろっく!』にもいろんな曲があると思うんですけど、後藤ひとりが作詞している分、歌詞の方向性はどれも陰鬱とした雰囲気みたいなものがあるんです。でも、人って些細なきっかけで変わっていくので、これからの結束バンドの音楽もどんどん変わっていっていいんだと思えるようになりました」

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作品情報

劇場総集編「ぼっち・ざ・ろっく!」
前編「Re:」2024年6月7日(金)公開
後編「Re:Re:」2024年8月9日(金)公開

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