赤塚不二夫の代表作であり、ストーリーギャグ漫画の金字塔としても名高い「天才バカボン」。昨年、18年ぶりに細川徹監督のオリジナルストーリーで「深夜!天才バカボン」としてTVアニメ化され、話題となった。そして、3月10日に埼玉・大宮ソニックシティで、キャスト出演スペシャルイベントが開催。バカボン役の入野自由、ママ役の日高のり子(※「高」は正しくは「はしご高」)、ハジメ役の野中藍、本官役の森川智之、レレレのおじさん役の石田彰、ウナギイヌ役の櫻井孝宏のほか、監督・脚本を務めた細川徹が登壇し、バカボンのパパ役の古田新太も映像で出演した。
まずは「深夜!天才バカボンを振り返り座談会」と題して、各話をダイジェスト映像で振り返りながらトークを繰り広げた。第2話のおもらしシーンに古田が映像コメントで触れると、日高が「アフレコの時は絵がなかったので、普通のおもらしシーンだったんですけど、オンエアになった時には天の川のようにキラキラしてました!」と衝撃を受たことを告白。それに対して細川が「あれが(放送)ギリギリのラインでした。全裸は大丈夫なんですけど...」と返すと、「全裸は大丈夫って、みんな感覚おかしくなってませんか?」と入野がすかさず突っ込むなど、爆笑トークを展開。
作中で人気を博した、うんこを擬人化したラブコメ風ゲーム「うんこ男子」の話になると、"ふつうのうんこ"を演じた櫻井は役作りについて「僕が最初に発言するので、嫌だなぁと思ったんですけど(笑)、何も考えずに、フィーリングでやりました」とコメント。一方、うんこ男子に出演していなかった石田は、「(演じるなら)どんなのが良かった?」と日高にいじられると、「鹿かうさぎのコロコロとしたやつ」と戸惑いながら回答。その姿を見てテンションの上がった日高が「石田くんを問い詰めるのは楽しい」と、うれしそうな様子に会場からは笑いが巻き起こった。
パパがゲップを出すシーンでは、古田のゲップ待ちの時間があったことが明かされ、「結局出なくて僕がやりました」と入野が代役を務めたことを明かした。また、全話を通して本官さんが一番活躍していると話す古田の映像コメントに、「最初作る時からこの作品は本官が大活躍すると言っていたんですよ。欲望に忠実な感じにしたかった」と細川は語り、さまざまな裏エピソードが語られた貴重なコーナーとなった。
朗読劇では、会場の大宮ソニックシティに爆弾を仕掛けたという犯行予告が出され、バカボンファミリーらが爆弾を探す話が繰り広げられた。犯人の電話に、バカボンとママは「おじさん面白い声してるね」と爆弾の話題から脱線。本官も「客全員立て!」と観客に爆弾を探させようとしてウナギイヌに止められ、電話をかけてきたパパは「間違えて(さいたま)スーパーアリーナに来てしまったのだ」と、会場を間違えるポンコツぶりをみせる始末。そこに"ふつうのうんこ"(櫻井)が割り込み、「トイレ休憩は大丈夫かい?」と会場を笑いに包むと、"かたいうんこ"(森川)、"クイーンうんこ"(日高)、"アイドルうんこ"(野中)が次々と現れた後、「ネコのうんこです」と石田がうんこファミリーの仲間入りを果たす一幕も。
また、「3列の13番、こんなところから抜け出して2人でトイレにこもろうぜ」(櫻井)、「ちょっと待てよ。3列の13番は俺とトイレに行く。だろ?」(森川)と、爆弾からトイレ休憩の話にすり替わる寸劇を繰り広げ、会場は爆笑の連続。そして、犯人がレレレのおじさんだと判明し、爆弾が3列の13番の席から見つかると、爆弾の解除コードが「きゃりーぱみゅぱみゅ骨粗鬆症手術中」という早口言葉が課される新たな展開に。誰もクリアできない中、「お客さん全員で!」という掛け声で観客全員が早口言葉を唱えると、無事に爆発が解除。笑いの絶えない展開に、大きな拍手と歓声が沸き上がった。
最後のキャスト陣からの挨拶では、入野が「僕が『バカボン』を演じられるなんて奇跡みたいだと感じていて、本当にたくさんの人に見てほしいと思っていますし、『見てね!』と言っていきたいと思います。古田さんも『また、やりたい』とおっしゃってましたし、言い続ければいつかかなうかもしれないので、皆さんも引き続き、応援を宜しくお願いします」とファンへ感謝を告げて、イベントは幕を閉じた。
文=永田正雄
放送情報
深夜!天才バカボン
放送日時:2019年3月22日(金)03:30~
※毎週(火)~(土)03:30~
チャンネル:アニマックス
※放送スケジュールは変更になる場合がございます。
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