――長きに渡って演じられているシリーズですが、その間、ご自身で感じる変化などはありましたか?
櫻井「年くったな、と思いますね。重ねた、って言った方がいいですかね(笑)。それはまあ悪いことじゃないなと思ってて。この仕事は50代手前でも高校生の役をやったりとか、ある種アメイジングな仕事ではありますし。『モブサイコ』は、大人でも子供でも楽しめるキャパシティの大きな作品なので戸惑いはなかったんですけど、それでもやっぱり少しずつ考え方が変わっている気はしますね。あまり影響を受けないタイプなんですけど、自分の刺激になるようなものは都度都度拾っていこうかなと思って生きているので、少しは変わったと思います。ただ、それが成長と言えるかどうかですね(笑)」
伊藤「当たり前のことなんですけど、第1期の時は25歳くらいだったので、こんなことを言ったら世の中の30代の方に喧嘩を売るようですが、本当、おじさんになったんじゃないかなと思って(笑)」
櫻井「それ大事だよね。世間一般の30代はおじさんだ!(笑)」
伊藤「それこそ25歳でも世の中ではちゃんとした大人なんですけど、新人だったので、当時は純粋に『頑張るぞ!』みたいな気持ちで。どんどん大人になって、ある意味落ち着いたというか色々なことに焦ったり慌てたりということはかなり減ったなと思うので、ちゃんと年齢を重ねられていたらいいな、と自分では思います」
――作品内に登場する「脳感電波部」と「肉体改造部」に勧誘されたとしたら、お2人はどちらを選びますか?
伊藤「僕は、このご時世ですので肉体改造部です。運動不足だったり、年齢的なものもあるんですけど、背中から横にかけての肉が全然落ちなくなっていて...」
櫻井「落ちないよね。もっと落ちなくなるよ」
伊藤「鍛えたいとは思ってるんですけど、なかなか1人じゃ続かないので、武蔵部長ぐらい力強くやらせてくれる人が欲しいなって思います。僕自身は、日常では脳感電波部ぐらいだらだらしてる人間なので、それは部活でやらなくてもいいかな(笑)」
櫻井「肉体改造部はハードな筋トレが喜びになってくるんでしょ?いやー、怖い!僕は脳感電波部ですね。もともとあっち方面が好きなんですよ。UFOとかUMAとかが。脳感電波部の部長・トメさんぐらい本気で取り組めそうです。脳感電波部でちゃんと頑張れそう。あのダラダラした雰囲気も好きなんですよね。本当にあったら実際入りたいぐらい。塩中学校に通っていたら、確実に入部してますね」
――最後に「モブサイコ100 Ⅲ」の放送を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします
櫻井「できれば1期から見てほしいなあ、というのが一つありますね。3期は結構ビターで大人な肌触りの作品になっているかなと思うので、ためらいなくオススメできる作品です。とにかく絵がすごくて、フィルムの素晴らしさだけで見られてしまう作品なので、とりあえず触れて触って欲しいなあ、と思います。そうしたらきっと『モブサイコ100』という作品を好きになっていただけると思いますので、よろしくお願いいたします」
伊藤「櫻井さんが仰った絵はもちろん、映像や音楽、キャラクターのデザイン性だったり、ヒューマンドラマ的なところであったりと、何でもいいので、一つでも気になる部分がありましたら、ぜひ1期からご覧になっていただきたいですね。見てくだされば必ず心に残るシーンやお話は絶対あると、僕的には自信を持って言える作品なので。そして、1期から今まで見てくださっている方々に関しては、まずやっとお見せできるという状況なので、ぜひ全力で楽しんでもらいたいです!2期までの間に成長したモブくんの今後を一緒に見届けてほしいなと思います」
取材・文=中村実香
放送情報
モブサイコ100 Ⅲ
放送日時:2022年10月7日(金)17:00~
チャンネル:カートゥーン ネットワーク
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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