中高年のアイドル、綾小路きみまろの冠番組「綾小路きみまろTV」が7月2日(月)よりチャンネルNECOでスタート。今年68歳を迎えるきみまろが、日本全国のみならず海外にまで飛び出し、トークやロケ企画に果敢にチャレンジしていく。
記念すべき初回と第2回放送のゲストには、番組共演をきっかけに、きみまろを師と仰ぐ香取慎吾が登場する。上京後に住み込みで働いていた東京・北千住や、夢の舞台に立った浅草の東洋館など、きみまろのルーツを探る旅に出た2人に、ロケの感想やお互いの印象などを聞いた。
初回ゲストに香取さんを推薦したのは、きみまろさんご自身だそうですが。
きみまろ「この番組が始まるにあたって、誰を呼ぼうかとなったとき、私が『香取さんを』と言ったんです。香取さんは今までの経歴の中で、3万人とか5万人とかが入るようなところで舞台に立っている、まさにアイドルの王道を行っている方。私は中高年のアイドルでも、どっちかと言うと1000人とか1500人くらいの、ふれあい広場みたいなところでやっていて、華やかさが違いますよね。なので『ダメ元でお話してみたら?』ということになったんですけど、まさか受けてくださるとは思わなかったので、インパクトのある、とてもいいスタートが切れたと思っています。もう感謝、感謝です」
香取「僕もこうやって呼んでいただけて、本当にうれしいです。この番組に出るために今までやってきました(笑)」
きみまろ「(笑)」
香取「師匠と出会ってから、すごい"魔法"をいただいた感じがしているんです。僕が街で出会う中高年の方との触れ合い方というか」
きみまろ「中高年のファンの人、いっぱいいるんでしょ?」
香取「いますね。いますけど、師匠と出会ってからはちょっと違いますね。『皆さん、おキレイですね。すごい素敵なジャケットが』と言うだけで、商店街で会ったおばちゃんたちの、ひと笑いが起きる。この魔法は何なんだと。今までは『慎吾ちゃ~ん』って言ってくれて『どうもー!』と言ったら手を振ってくれただけだったのが、師匠が教えてくれたものをちょっと言うと、ドカンと笑いが起きる。『ドラゴンクエスト』とかで何かの魔法をゲットしたぐらいの感覚はありますね」
きみまろ「慎吾さんが言うからね。その存在が大きいんですよ」
そんなお2人で出たロケはいかがでしたか?
きみまろ「私のルーツを探る旅で、私も(北千住に)50年ぶりくらいに来たので、ちょっと不安だし、慎吾さんもそんなに縁のない街なので、すごい不安だったと思うんです。街の感じも50年前のものしか知りませんし、ビルが建ち並んで残っていたのは電信柱ぐらい。でも、電信柱の位置は変わってなかった(笑)。私がテレビに慣れてなくて落ち着きがないので、キョロキョロする姿を見て『うまくいくかな?』みたいな。もっと親しく言うと、親が失敗しているので『大丈夫?』みたいな目で見てくださっているのかなと思いました」
香取「難しさはありましたね。この難しさは僕の領域にならないと分からないと思うんですけど、ゲストで来ているのに仕切り過ぎないようにっていう、その塩梅(あんばい)が(笑)。でもすごい、いいところでやれたと思います。途中ちょっと行き過ぎそうになったんです。『おいおい、慎吾ちゃん仕切っちゃってるよ!』みたいな。あなたの番組じゃないよっていう。そこでブレーキがね!」
きみまろ「もともと散歩する番組をいっぱいやってらっしゃいますから、手慣れていらっしゃるわけですよね」
香取「散歩するって、まあ、はい(笑)」
きみまろ「だからちょっと私が頼っているところが、所々見えましたね。でも、今日はうまくいけたかなと思っています」
"新しい"番組のホストである、きみまろさんは"新しい"活動をスタートした香取さんに、あらためてどんな魅力を感じていますか?
きみまろ「番組の中でインタビューをさせていただいて、より深く慎吾さんの内面を見たというか、いい対談をセットしてくださったのは良かったと思いました。何でもしてあげようと思いましたね」
香取「師匠の気持ちというか、今までもジワジワ感じていたんですけど、カルティエで僕が絵を描いてオブジェを作らせていただいたときに、師匠が見に行ってくださって、同じ時計を買ったんですよ。ちょっとこれは本気だなって」
きみまろ「その日に買ったんです。そしたら値段見てビックリしちゃって。『えー、桁がちょっと違う』って。でも慎吾さんが持っているんだから、同じ物を持つ喜びみたいなものを感じて」
香取「金額じゃないんですけど、あれを買ったのを知ったときに『この人ヤバいな』と思いました(笑)。ちょっと脅されている感じというか、『俺、同じやつ買ったから!』みたいな。『お前分かってるよね』みたいな空気はちょっと感じましたね(笑)」
きみまろ「そういうふうに思ってたんですか?そんな気持ちないですよ」
香取「(笑)。あと、映画『クソ野郎と美しき世界』(2018年)も見てくださって。インスタとか見させてもらうと、普通にポスターの前で師匠がこう(撮ってる)。『あ、行ってくれたんだ!』って。それも本当にうれしかったです」
きみまろ「やっぱりね、彼の魅力は若さですよ。私にない若さとガッツと『やってやるぞ!』みたいな意気込みを、こないだの映画を見ても感じたので、頑張ってくれるんじゃないかなと私は期待を寄せています。応援していたいなって気持ちになりましたね。しょっちゅう楽屋に伺ったりはしないけど、何かにつけてご報告していきたいなと。今後の活躍を、これからどうやって化けていくのかを見てみたいです。限りない可能性があると思います」
香取「新しく始まって、師匠がすごく気に掛けてくださってくれて。それがうれしいとともに、師匠のことを考えますよね。潜伏30年とか、52歳ですよね?ブレイクが」
きみまろ「ブレイクしたのがね」
香取「そうなると、あと10年後くらいにブレイクってことなんですよ。僕としてはまた新たな一歩で『よし、ここからもう40代!』って気持ちでいるのに、これから10年いっても、そこからスタートを切ってる師匠がいる。北千住で会った街の人たちや、浅草で会った芸人さんたち、師匠ぐらいの年齢の方々が皆さん笑顔で話している姿を見ると、久々に『あ、俺、若いんだな』って」
きみまろ「(笑)。そうですよ、若い。うらやましいです。若さはね、売ってないんだよ。若さはないんだよ、年寄りには。分かってるんだけど、宿命だね。人間の宿命だね」
最後にお互いエールを送り合っていただけますか?
きみまろ「いつまでも2人で輝いていきましょう。私はこれ(カツラ)を取ったら輝きますけど(笑)。その姿も番組の中で発表しますので。今までのファンの人がどう思うか。『うわ!』と思うのか、『ぎゃ!』と思うのか、『いとしい』と思うのか」
香取「いいじゃないですか、師匠の歴史ですから。これからも楽しんでいただきたいなと思いますね。僕もいろんな番組をやってきて、そこで吸収したものがいっぱいあるんです。いざお休みになっても、そのたびにいろんな初めての発見をしに行くわけじゃないので。でもこういう番組があると、知らぬ間に連れて行ってもらえたり、いろんな人との出会いができると思うので、エンジョイしてほしいなと思います」
きみまろ「ありがとうございます。頑張ります」
香取「それでぜひ自分のことをまた、軌道に乗ってちょっとしてから、1年半か2年後くらいには呼んでください」
きみまろ「分かりました。それを楽しみに!」
香取「でも、あんまり早めには呼ばないで(笑)」
撮影=西村康/文=吉野千絵/スタイリスト=渡邊浩司(香取慎吾)/ヘア&メーク=石崎達也(香取)/衣装協力=YOHJI YAMAMOTO(香取)
放送情報
綾小路きみまろTV
放送日時:2018年7月2日(月)21:00~
チャンネル:映画・チャンネルNECO
※8月27日(月)に#2を放送(綾小路きみまろと香取慎吾の対談企画)
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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