爽やかさは完全封印!?田中圭が猫背に不気味なオーラの刑事に扮して未解決事件を紐解くドラマ「死神さん」

(C) HJホールディングス

自分のことを「儀藤」と呼び、誰に対してもボソボソとした丁寧語で話す儀藤は、終始うつむき加減。不気味な雰囲気を漂わせながら、上目遣いの鋭い視線で、対峙する人々を圧倒していく。そんな儀藤を、田中はいつもの爽やかさや癒やし系オーラを完全に封印して挑んでいる。しかしながら、どこかコミカルな雰囲気が漂うのは、田中の声に残る温かさと、独特の心地よいリズムで紡がれるセリフ回しの効果が大きいと言えるだろう。

第1話「死神の目」では、毒ガス・爆弾騒ぎを起こしていたエンジェル伊藤と名乗る愉快犯をまさに追いかけている最中の刑事・大邊(小手伸也)に突然体当たりし、手錠をかけて拘束するという形で初登場。薄暗い屋内駐車場というシチュエーションも相まって、儀藤を演じているのが田中だとは気づかない視聴者も少なくないはず。1年前に起きた資産家殺人事件の再捜査の相棒として儀藤に選ばれた大邊は、常軌を逸した儀藤のやり方に反発。そんな非協力的な相棒にも、淡々と対応していた儀藤だが、「再捜査なんて馬鹿馬鹿しい。今起きている事件に目を向けるべきだ」と大邊に怒鳴られた際は、態度を一変させる。

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儀藤は亡き妻・フローラが、幼い頃に目の前で父親を殺されたという話を持ち出しながら、「儀藤は亡き妻に誓いました。どれだけ確率が低かろうが無罪判決の後ろには、未だ野放しになっている真犯人がいるんです」と、それまでの無気力さからは想像できないほどの熱さで、自らの信念を語る。そして、大邊の目の前に人差し指を立て、「『逃げ得』は許しません」と宣言する。その際に田中が見せる、強い視線の奥に揺らめく情熱の炎は必見だ。

前田敦子が演じる、儀藤の連絡係を務める警視庁広報課所属の巡査部長・南川メイの存在感や、青を基調とした暗くスタイリッシュな映像など、さまざまな見どころが盛りだくさんの刑事サスペンス。俳優・田中圭の新たな魅力と高い演技力を、このドラマで再確認してほしい。

文=中村実香

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放送情報

死神さん
放送日時:2022年1月9日(月)13:00~
チャンネル:日テレプラス
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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