永山瑛太の風貌と演技力が鍵となる！秀逸な伏線に引き込まれる映画「アヒルと鴨のコインロッカー」

2023年4月期のドラマ「あなたがしてくれなくても」で、セックスレス夫婦の"妻にだけED"夫を演じている永山瑛太。昨年の「エルピス-希望、あるいは災い- 」ではシャッター商店街の怪しい雑貨店店主、「ミステリと言う勿れ」では主人公・久能整(菅田将暉)と特別な関係を築く不思議な男・犬堂我路を演じた。物静かでミステリアスな雰囲気があり、緻密な感情表現で見ている者を惹きつける俳優だ。

そんな永山が俳優として初めて賞を受賞し、彼の俳優としての原点ともいえる作品が、伊坂幸太郎の小説を映画化した作品「アヒルと鴨のコインロッカー」だ。この作品で永山は、第22回高崎映画祭(2007年)で最優秀主演男優賞を受賞した。

「アヒルと鴨のコインロッカー」の舞台は、伊坂幸太郎の地元である仙台。大学進学で仙台にやってきた椎名(濱田岳)は、引っ越し作業中にボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさんでいたところ、隣の部屋に住む河崎(永山)に声をかけられる。「ボブ・ディランを"神"だと言っているヤツを知っている」と言う河崎に、「隣の隣の部屋に住むブータンからの留学生・ドルジ(田村圭生)が、アヒルと鴨の違いを知りたがっているから(違いを調べるために)本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われて、書店を襲撃することに。しかし河崎が強奪したのは、広辞苑ではなく、広辞林だった。そして、河崎は椎名にこうも警告する。「ペットショップの店長、麗子には気を付けろ」と――。

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