言わずと知れた千葉真一の代表作。TVドラマ版「柳生一族の陰謀」

1978年に公開された映画「柳生一族の陰謀」は、豪華俳優陣が結集したオールスター作品で、東映が威信を賭けて時代劇復興を目指して完成させた大作だった。萬屋錦之介と千葉真一がW主演、監督は「仁義なき戦い」の深作欣二が務め、興行収入30億円の大ヒットを記録。その勢いで、同年から翌1979年にかけて同タイトルのTVドラマ版も制作された。

映画版同様に千葉真一が柳生十兵衛役で主演を務めたほか、柳生茜役・志穂美悦子、烏丸少将役・成田三樹夫、松平伊豆守信綱役・高橋悦史が映画と同じ配役で共演。また、千葉の実弟である矢吹二朗をはじめ、愛弟子ともいえる真田広之も共演。映画とは異なる役を演じている。さらに第1話には特別出演として萬屋錦之介が徳川義直役(映画では柳生宗矩役)で登場している。

TVドラマ「柳生一族の陰謀」は、関西テレビと東映により制作され、1978年10月～1979年6月に関西テレビ・フジテレビ系にて全39話が放送された。第1話の演出を深作欣二監督が自ら担当したことも大きな話題を呼び、まさに大作時代劇として並々ならぬ意欲をもった1作であったことがうかがえる。千葉真一率いるジャパンアクションクラブ(JAC)所属の俳優たちが忍者役で出演し、本格的なアクションを披露するなど、従来の時代劇とは一線を画しており、ドラマ史に燦然と輝くレジェンド作品になった。

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