相葉雅紀演じる父親像が印象的なホラー映画「"それ"がいる森」

(C)2022「"それ"がいる森」製作委員会

翌日、クラスメイトにそのことを話すも、誰も信じてもらえず、一也と祐志は再び天源森に入ることに。しかし、そこにはもう鉄の塊はなく、痕跡だけが不気味な存在感を放っていた。しょんぼりして帰ろうとしたその時、獣の荒い息遣いと何者かの気配を感じ振り返った一也は、祐志が"それ"に襲われるのを目撃してしまう。

一方、一也の帰宅が遅いことを心配した淳一は、位置情報アプリを使い、担任の北見絵里(松本穂香)とともに捜索を始める。天源山で倒れていたところを無事発見された一也だったが、目を覚ました途端に何かを思い出して暴れ、それ以降、口を閉ざしてしまった。翌日から、まだ発見されていない祐志の捜索が地元警察や住民を巻き込み開始され、淳一はまるで巨大な鉄の塊があったかのような大きなくぼみを見つける。そしてその近くには男女の遺体も。不可解な物証の数々に淳一はよく調べるよう懇願するも、警察の見解は、男女は熊に襲われた、巨大な鉄の塊は誰かのいたずらだとして取り合ってくれない。

「熊なんかじゃない」一也もまたそう確信していた。平和な町が"それ"への恐怖で充満していく中、淳一と一也は"それ"の正体を突き止めるべく、動き始める。

相葉にとって、8年ぶり主演映画にして、初のホラー映画となった本作。"それ"と対峙したときの恐怖におののく表情もさることながら、息子を見つめる優しい父親のまなざしが印象的だった。息子の本心が分からず困り果てたり、心配し過ぎたあまり声を荒げる場面も真に迫っていた。純粋な子供に寄り添い、大人としての戦い方を見せる、そんな正義感あふれる父親像を体現した作品となった。

文=石塚ともか

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放送情報

“それ”がいる森
放送日時: 2023年8月26日(土)21:45~
チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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