佐々木蔵之介永作博美主演、悲しいのに笑えて、面白いのに泣けてくるラブファンタジー「夫婦フーフー日記」

夫婦役を演じた佐々木蔵之介と永作博美
夫婦役を演じた佐々木蔵之介と永作博美

(C)2015川崎フーフ・小学館/「夫婦フーフー日記」製作委員会

悲しみに暮れるコウタの下に、2人の共通の知人に向けて書いた闘病ブログの書籍化の話が舞い込む。作家志望のコウタが「作家デビューだ!」と現実逃避していると、そんな彼の前に死んだはずのヨメが現れるようになる。こうして、いつも冷静かつ勇ましい物言いで弱腰のコウタを激励してくれたヨメと2人で闘病ブログを振り返っていくことになるのだが、そのやりとりが実にコミカル。ユーコの愛らしさが亡くなっていることを忘れさせ、くすくす笑いながら2人の愛の奇跡を辿ることになる。

コウタとユーコを演じる佐々木蔵之介と永作博美の2人が夫婦役を演じるのは2004年のドラマ「ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏」以来。10年ぶりの共演だったそうだが、変わらぬ信頼感を持っていた2人は、特に打ち合わせはせず、本番に向かったという。あの見事な丁々発止の掛け合いは、まるで舞台のようなライブ感から生まれたものだったのだ。永作演じるユーコが竹を割ったような性格の女性だったこともあり、甘々のラブシーンはないが、産婦人科で妊娠を聞かされた時の2人の表情や互いを見つめる眼差しからこの上ない夫婦愛が伝わり、胸を打つ。

結婚、妊娠、出産という夫婦にとって幸せの絶頂期にがんが発覚するという悲しい物語であるはずなのに、2人のやりとりや亡くなってからもダンナの尻を叩くヨメの存在がとても温かく、希望を感じさせる作品になっている。そして、原作にはないファンタジー要素を違和感なく楽しめるのは、佐々木と永作の演技力のたまものだろう。笑っているのに涙が込み上げ、気付くと心が洗われている、そんな心温まる物語だ。

文=及川静

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放送情報【スカパー!】

夫婦フーフー日記
放送日時:6月15日(土)07:15~
放送チャンネル:WOWOWライブ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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