神木隆之介＆浜辺美波の「らんまん」コンビのドラマ性も話題に！米国でも大きな反響を得た「ゴジラ-1.0」

そんな彼の心をこの世界に繋ぎ止める存在となるのが、浜辺美波演じるヒロイン・大石典子だ。典子は焼け野原の戦後日本を単身で強く生きる女性。孤児となった赤ん坊を抱えて逃げ惑う中で、戦争帰りの浩一と出会う。明子と名付けた赤ん坊と浩一の3人で家族のように暮らすうちに、温かな絆が芽生えていく。

トラウマに苦しむ浩一を優しく温かく包み込む母性、絶望の中でも生きていくことを諦めない典子は、華奢な体に似合わぬ揺るぎない強さを持つ。浜辺の真っ直ぐな美しい瞳も印象的で、「らんまん」で夫婦役を演じた神木と本作でも息の合ったコンビネーションを見せる。なぜか昭和が良く似合う2人は、本作の世界観に自然と溶け込み、複雑な関係性も細やかに表現した。

本作と合わせて、モノクロ映像版となる「ゴジラ-1.0／C」も7月7日(日)にＷＯＷＯＷシネマで放送される。モノクロ映画だったシリーズ第1作「ゴジラ」(1954年)にリスペクトを捧げるかのように制作され、1945年の終戦直後の日本という舞台ともマッチしている。ただモノクロにするのではなく、ディテールにこだわりながら調整しており、まるでドキュメンタリーかのような独特の味わいを生んでいる。カラーとモノクロのいずれでも、迫り来るゴジラの恐ろしさと生きて抗う人々の戦い、圧巻のVFX、そして神木・浜辺の絶妙なコンビネーションで織り成すストーリーが楽しめるはずだ。

文＝中川菜都美

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