江口洋介織田裕二がデビュー作の映画「湘南爆走族」で見せた「大俳優へと成長する萌芽」

どんな大俳優にもデビュー作がある。デビュー当時はこれからどんな俳優になっていくのか分からないため、役にはこだわらずとにかく芝居にがむしゃらであるし、粗削りで猪突猛進、周りが見えていない分、ひたむきだ。もちろん経験の浅さ故の拙さはあるが、それを補って余りある情熱、自分の役割を全うすることに"全振り"している演技などは、デビュー作でしか見られない貴重なものといえる。そんな中で、デビュー作が大俳優同士の共演作となっている希少な作品が1987年の映画「湘南爆走族」だ。

江口洋介と織田裕二が共演した映画「湘南爆走族」(1987年)
江口洋介と織田裕二が共演した映画「湘南爆走族」(1987年)

(C)東映

同作品には、本作がほぼデビュー作(※デビューが1986年だが、メインかつ主演は初)となる江口洋介と、オーディションを勝ち抜いて本作でデビューした織田裕二が出演している。江口と織田といえば、現在では共演のキャスティングも困難な、どちらも主役級の大俳優で、そんな2人がデビュー作で共演していること自体が思わず高揚してしまう事実であるし、この作品を経て4年後に共演した、当時社会現象を巻き起こした伝説のドラマ「東京ラブストーリー」(1991年フジテレビ系)に繋がると思うと、さらに"エモさ"が増す、ファンにとっては有名な作品だ。

吉田聡による同名人気漫画を実写化したもので、神奈川・湘南地区の暴走族のメンバーによる友情や恋愛などを描いた青春群像劇。手芸が得意で手芸部の部長を務める、暴走族「湘南爆走族」の2代目リーダー・江口洋助(江口)は、部長として部を盛り上げながらも、メンバーが5人だけの「湘南爆走族」の仲間たちと気ままで楽しい毎日を送っていた。また、「湘南爆走族」の親衛隊長・石川晃(織田)も、交際相手の三好民子(杉浦幸)の尻にしかれながらも、金はないが仲間たちと楽しく過ごしていた。そんなある日、"5人だけの少数精鋭の暴走族"として「湘南爆走族」が雑誌に取り上げられたことで、他の暴走族から妬みを買い、リーダー・城崎挺士(竹内力)率いる横浜を縄張りとする暴走族「横浜御伽」が湘南進出に乗り出してくる。

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放送情報【スカパー!】

湘南爆走族
放送日時:2024年8月12日(月)20:00~
チャンネル:東映チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合がございます

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