――役作りについて教えてください。
「どの役でもそうなのですが、どこか私に似ていたり、自分と全然違っても人として共感できる部分があるので、そういうところを自分と役の中ですり合わせていって、稽古しながら馴染ませていきます。そんな中で、台詞も言いやすくなってくる瞬間が訪れる、という感じです。今回のキャロルに関しては、明るくてポジティブで、ちょっと世間知らずなところは自分と似ているかなと思っていて、(自分と役が)馴染むタイミングもすごく早い段階で訪れたので、今は楽しんで稽古しています」
――稽古の様子は?
「別の舞台の本番期間と(稽古期間が)被っていて、他の出演者の皆さんよりも1週間遅い参加になったのですが、参加する前に共演者の皆さんの稽古動画を見させてもらったら、皆さん台本を持たずに(全て覚えた状態で)稽古されていて、めっちゃ焦ったんです。一番下っ端の私が遅れて参加して台本もしっかり覚えていなかったら、気が引けるじゃないですか!だから、ドキドキしながら現場に行ったら、演出の大歳さんが『まずは、台本を持ちましょうってなりました。そして、とりあえず不安なところは稽古しながら解消しましょうっていうことになったので、台本を読んでいいし、間違えても大丈夫だし、まだ挑戦する段階なので全然大丈夫です』って言ってくださって、すごく入りやすかったです。キャストの皆さんも優しく迎え入れてくださって、私も人見知りしないタイプでもありますので、休憩中もお話させていただきながら、すぐに打ち解けることができました」
――どのように演じようと思っていますか?
「キャロルは、周りの登場人物から与えられたものを受けてどんどん感情が出てくる役なので、内面的には共演者の皆さんの台詞をそのまま受け取って、そのまま出てきた感情を大切に演じられればと思っています。そんな中で、今の一番の課題はやはり"明暗が逆転している"というところですね。明るい中で暗闇の中にいるお芝居をしなくてはいけないので、みんなそこを手探りしている状態です。暗闇という設定なので、会話していても目が合わないようにしないといけないのですが、感情を乗せるとつい目を合わせてしまって...。あと、部屋の中を動く時も、『最初の方は手探りして移動しているけど、時間が経てばちょっと慣れてきた動きに変わっているのでは?』など、皆さんと話し合いながら作り上げていっています」
舞台情報
舞台「ブラックコメディ」
2024年8月17日 (土)~9月1日 (日)
場所:東京・IMM THEATER
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