磯村勇斗​​×岸井ゆきの​​、映画「若き見知らぬ者たち」で「同じ苦しみを背負った」

岸井ゆきの、磯村勇斗

岸井ゆきの、磯村勇斗

――共演者の立ち振る舞いや芝居を受けるなかで、何か感じたことはございますか?

磯村「日向が(風間家のこと)全部を背負っていくので、一番苦しかったと思うんですよ。彩人としては受け取ってもらうしかないけど、家族ではないので、申し訳ないと思うところもあって...。そのなかで彼女が、一番(風間家を)気にかけてくれていたのが、見ていて辛かったです。現場では、その状態を岸井さんがずっとキープしてくださったので、彩人として助かりましたし、霧島さんも目が全然違って、それだけで『普段はこういう状態でいるんだな』と何の疑いもせず接することができました。役者陣が相当深いところまで潜ってくれたなと思います」

岸井「磯村さん演じる彩人の服も汚いし、霧島さんはお母さんのままでいてくださるし、かたや福山さんはずっとプロテインを振ってるし...。支度場の下が撮影現場だったので、『役になる』みたいな時間がないというか。現場に行ったら彩人がいて、お母さんがいて、(壮平が)プロテインを振っていたので、『こうしなきゃ』みたいなことがなかったですね」

――磯村さんは、内山監督とどんなやりとりをされていたのでしょうか?

磯村「監督とは出演を決めた後にクランクイン前からサウナに行ったり、ごはんに行ったり、パーソナルな部分を共有していったので、お互い良い状態で作品に入ることができた気がします。監督が作る現場は丁寧でしたし、役者、スタッフに対しても親身に向き合ってくださったので、言いたくないですけど...良い監督だと思います(笑)。これからも良き戦友みたいなかたちで、一緒に作品づくりをしていきたいと思いました」

岸井ゆきの
岸井ゆきの


ーー特に「若き見知らぬ者たち」を乗り越えられたのも大きいのではないでしょうか?

磯村「そうですね。同じこの苦しみをみんなで背負ってきたので(笑)、終わってからもみんなでごはんを食べに行っているんです。それぐらいキュッとした(結束力が固まった)現場でしたね」

――岸井さんは監督と対峙していかがでしたか?

岸井「演出が不思議なんですよね。みんなに向かって『こうしてみようか』ではなく、私のそばに来てボソッと言って、他の人のところに行って...と1人ずつに話していたんです。(日向の役は)我慢をして感情に蓋をするんだけど、監督の言葉で開く感情もあったので、改めて大事な時間だったんだなと思います。脚本を7年温めてきたから余計なものがないというか。『この感情に持っていくのが難しいな』とか『この状況理解できないな』という悩みが1つもなかったんですよね。だからこそ、この作品についてストレスなくみんなで話すことができたと思います」

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映画情報

映画「若き見知らぬ者たち」​​
磯村勇斗 岸井ゆきの 福山翔大 染谷将太
伊島空 長井短 東龍之介 松田航輝 尾上寛之 カトウシンスケ ファビオ・ハラダ 大鷹明良
滝藤賢一 / 豊原功補 霧島れいか
原案・脚本・監督:内山拓也
(C)2024 The Young Strangers Film Partners
10月11日(金) 新宿ピカデリーほか全国公開

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