窪田正孝の演技の感情の振れ幅が凄い!原作屈指の癖強キャラを見事に演じた松田翔太にも注目の「東京喰種 トーキョーグール【S】」

月島(松田翔太)に迫る金木(窪田正孝)
月島(松田翔太)に迫る金木(窪田正孝)

(C)2019「東京喰種【S】」製作委員会

「東京喰種 トーキョーグール【S】」では前作に引き続き金木研を窪田正孝が演じている。窪田といえば日本テレビ「デスノート」で情緒の激しいキラを演じたこともあるほど感情の振れ幅を示す演技に定評があるが、本作でもその能力を遺憾なく発揮している。

実は「東京喰種 トーキョーグール【S】」において金木の見せ場というのが正直あまりない。戦闘シーンで派手に活躍するのは月山習と霧島菫香の二人であり、金木は二人に実力的に遅れをとっている。そのため前作の実写「東京喰種 トーキョーグール」のように見せ場があるわけではない。では、何処で窪田が演技力を発揮しているかというと「やられっぷり」なのだ。

月山に言いくるめられ、蹴られ、刺され、金木は散々な目に合う。その時の窪田の「やられっぷり」は観ているこちらが少しイライラするほどだ。しかし、その「やられっぷり」があるからこそ物語終盤の勇気ある行動と日常が尊くみえる。

■このキャラ実写化できるの?松田翔太が吹き飛ばした懐疑

そして忘れてはいけないのが月山を演じた松田翔太だ。この月山というキャラ、作中でも頭一つ抜けているくらいの癖強キャラでどのように実写化するのか原作ファンの方々も不安だったはずだ。しかし、蓋を開けてみれば松田は驚くほど月山で、ビジュアルの完成度もさることながらキザでスマートな外面と美食に対しての恐ろしい程の執念を体現する振る舞いをスクリーン上に映してみせた。特に金木を試食するシーンの漫画はそれ自体がひとり歩きするほど有名だが、松田が演じたそのシーンもちゃんと「気持ち悪く」月山に魂を捧ぐ松田の怪演を楽しめる。

今はもう漫画もアニメも完結してしまった「東京喰種」だが、実写化もかなり面白い。もし観てない方がいれば是非とも実写化も「喰らって」ご賞味あれ。

文=田中諒

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放送情報【スカパー!】

東京喰種 トーキョーグール【S】
放送日時:9月9日(月)1:10~
放送チャンネル:WOWOWシネマ
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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