――仲里依紗さんが結の姉・歩を演じていますが共演してみていかがですか?
「里依紗さんとは本当に色々世間話をよくしています。里依紗さんはそれこそギャルみたいで、面白くて明るく潔い方で、素敵だなと思っています。もともと大好きだったんですけど、今回ご一緒してさらに好きになりました。里依紗さんの演じる歩がお姉ちゃんとして結に寄り添ってくれるシーンがたくさんあって、そこでも、ぐっときています」
――ヒロインという立場でのぞむ撮影現場で特に意識されていることはありますか?
「ないなー(笑)。むしろ気負わないというところですかね。いつも楽しく、っていうのが一番だなと思っています。撮影も大変になってきて、ピリピリしてきたりすると思うんですけど明るく盛り上げたいと思っています。でも気をつけているというより、自分がそうしたいからそうしてるだけなので頑張って努力してるということは一切ないんです。NHKでドラマをやらせていただくのが初めてで、どういう雰囲気なんだろうと思っていたんですけど、スタッフの皆さんがとても温かいので、現場の空気感は変わらずこのままでいれたらなと思います」
――膨大なセリフをどのように覚えていらっしゃいますか?朝ドラならではのセリフの覚え方などありますか?
「映画やドラマに比べると台本の数がとても多くて...!何十冊もあります。撮影で大変だなと思ったのは13週分を取った後に6週目の撮影をするみたいに、撮影の時期がバラバラなことです。20代の設定で撮影してたと思ったら高校生に戻らなきゃいけないとかありました。セリフのキャラクター性は成長とともに変えていきたいので、本当に大変ですね。 覚え方としては今までと変わらず、写真のように覚える感じですね。セリフを覚えていても、高ぶったお芝居とかしていると不思議とセリフが飛んでしまうときもありました」
――舞台が橋本さんのご出身でもある福岡ですがいかがですか?
「福岡は高校卒業まで住んでいた大好きな街で、学生のときに遊んでいた場所がロケ地になっていたので、懐かしく感じました。あと、博多弁でのお芝居なのですごくやりやすくて!福岡の皆さんも本当に温かかったです。糸島の皆さんがフェスのシーンにエキストラとして来てくださったんですけど、すごく盛り上げてくださったのでありがたく感じました」
――福岡で1ヶ月半ロケをして、印象に残った思い出の場所はありましたか?
「糸島だけではなくて、いろんな場所で撮影させていただいていて、学生時代の帰り道や毎日のように歩いた天神地下街、パルコや天神コアが懐かしかったです。天神コアは私の学生時代にはあって、この作品の中にも出てくるんですが、今はないんですよね。天神の街が変わっていっているのも感じました。今でも福岡に住んでいる友達が多いので、撮影中にばったり友達に会うんじゃないかなとも思いました(笑)」
――大阪でも撮影されているとのことですが、撮影の合間のリフレッシュ方法を教えてください。
「今回長期で大阪に行かせていただくことになり、大阪はグルメも多いじゃないですか。『舞い上がれ』(2022年度後期放送NHK「連続テレビ小説」)のときに大阪にいた福原遥ちゃんや大阪出身の中条あやみちゃんに連絡してグルメを教えてもらっています。撮影が早く終わった日には、大阪に住んでいる友達とよくご飯行ったり飲み行ったりもしていて。大阪の人たちは距離感が近くで面白いんですよ!『何で居るの?!』って言われたり、そっくりさんだと思われて『似てるね~』って言われたり(笑)東京と全然違う感じが面白くて、大阪の街はすごくほっこりしていて好きです。ここまで長期で行ったことなかったですし、大阪の美味しいご飯がいっぱい食べられてリフレッシュになっていますね」
――何が一番美味しかったですか?
「焼肉かな~。お肉が美味しいイメージがあります。焼肉やバル、餃子とか結構いろいろなところに行きました。徒歩圏内なのでそのまま歩いて行ったり、ギャルたちとみんなで沖縄料理行ったりしました」
――ドラマでは、阪神淡路大震災についても描かれるということで、震災についてどういった思いがありますか?
「阪神・淡路大震災に関して、もともとは詳しく知らなかったのですが、当時の資料をみたり、スタッフの皆さんが現地で取材をされたお話を伺ったりしました。私が演じている米田結は、震災のとき6歳なので、実際に当時6歳だった方にもお話を伺いました。6歳の女の子がどれぐらい震災のことを覚えているのかというのもすごく難しいところで、『最初は、友達と避難所で集まって一緒に寝て生活をともにするのが、新鮮で楽しいって思ってしまった』と聞いて、確かに6歳の女の子が震災を重く考えきれない部分もあるんだろうな、というのも感じました。でも焦げた匂いを覚えていたり、何となくみんなが悲しそうにしていたことを覚えていたり...。軽んじるのは絶対にいけないことなので、丁寧に演じなければいけないと思っています。震災を経験した方が見ていて辛い思いにならないようにしたいと思いつつも、嘘を描きたくないという気持ちもあるので、そこの葛藤もありますね。寄り添うのは大事ですが、かといって、憐れんでほしいということでもないでしょうし、前を向いて生きていかなければいけないっていう部分があると思います」
ヘアメイク=Mifune(SIGNO)
スタイリスト=NIMU(makiura office)
文=HOMINIS編集部 撮影=MISUMI
放送情報
連続テレビ小説「おむすび」
2024年9月30日(月) 放送開始
毎週月曜日~土曜日 8:00~ NHK総合にて放送
※土曜は一週間を振り返ります
詳しくはこちら