田村正和明石家さんまの多弁な敏腕弁護士や沢口靖子のクールビューティ犯と対話型の刑事として対峙した「古畑任三郎」第2シリーズ

「古畑任三郎(第2シリーズ)」<デジタルリマスター版>(日本映画専門チャンネル)
「古畑任三郎(第2シリーズ)」<デジタルリマスター版>(日本映画専門チャンネル)

また、『科捜研の女』シリーズ(1999年~)スタート前の沢口靖子が登場するのは第2話「笑わない女」。沢口は、厳格な全寮制の女子高校で生活科主任教師兼寮長をしている宇佐美ヨリエを演じている。自身もこの学校の出身であるヨリエは、「化粧をしてはいけない」「男性と部屋にいるときはドアを開けたままにする」などの厳しい規律に従い、生徒にもそれを守らせようとするので、煙たがられていた。ある日、国語教師(相島一之)が寮内の自室で殺され、古畑は今泉と共に女子高に入って捜査を開始。古畑は、動機は不明ながらもヨリエが怪しいと気づく。

整った顔だが感情を見せないクールビューティー。もちろん化粧っ気もないヨリエは、芸能界随一の美貌を誇る沢口のハマり役だ。沢口は冷たく突き放すような物言いの中でも、わずかに揺れる感情をにじませ、ヨリエの危うさを表現している。

「古畑任三郎(第2シリーズ)」<デジタルリマスター版>(日本映画専門チャンネル)
「古畑任三郎(第2シリーズ)」<デジタルリマスター版>(日本映画専門チャンネル)

古畑はヨリエの仕掛けたトリックを次々に見破りながらも、彼女の良心に訴え掛けていく。その姿に、ヨリエも頑なな心を開いていく。これは演じる田村正和自身がジェントルマンであるはゆえに成立する展開だろう。

他にも、唐沢寿明、鈴木保奈美などが犯人役で出演。古畑が毎回出会うのは、怨恨などで身近な人を殺しながら決定的な証拠を残さない頭脳犯で、古畑は彼らが「完全犯罪」を成し遂げるのを阻止するのだが、それでは古畑のいないところで完全犯罪を成功させた人はどうなるのか。田村にはなじみのあるニューヨークでロケをした最終エピソードで、鈴木保奈美演じる女性がそのことを教えてくれるので、ぜひ最後まで見てみてほしい。

文=小田慶子

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放送情報【スカパー!】

古畑任三郎(第2シリーズ)<デジタルリマスター版>#1-2
放送日時: 10月28日(月)10:40~
※以降、29日(火)11:05に#3・5、30日(水)10:55に#6-7を放送
※権利上の都合により第4話は欠番となります。
チャンネル: 日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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