松重豊の確かな演技力が深みを与える骨太なドラマ「連続ドラマW 悪党~加害者追跡調査~」

2019年にWOWOWで放送された「連続ドラマW 悪党~加害者追跡調査~」は、ベストセラー作家・薬丸岳の原作小説のドラマ化。幼い頃に姉を無惨に殺された元警官の探偵・佐伯(東出昌大)が、別事件の犯罪加害者を調査するうち、かつて姉を死に追いやった3人の「悪党」にたどり着き、最後の行動を起こす...という物語だ。佐伯が所属する探偵事務所の木暮所長を松重豊が演じており、共に190cm近い長身俳優2人の共演が話題となった。ちなみに東出にとっては、本作が連続ドラマ初主演作でもある。

演出を手掛けたのは映画「64-ロクヨン-」などサスペンス作品を得意とする瀬々敬久監督。東出とは2018年公開の映画「菊とギロチン」でもタッグを組んでいる。松重は制作発表時に「原作を瀬々さんがどう料理されるか、きっと見応えのある骨太な作品に仕上がるはず」と宣言。

第1話のストーリーは、レイプ犯に対して怒りを抑えきれず、常軌を逸した行動で警察官を免職となった佐伯(東出昌大)が、依頼人・細谷(渡辺いっけい)に依頼され、彼の息子を暴行死させた男・坂上(青柳翔)を調査する話が主軸だ。坂上は出所した後も特殊詐欺に手を染める真の「悪党」だった。姉を殺されたトラウマを持つ佐伯は、細谷の遺族感情をおもんばかるが、調査報告を聞いた細谷からは「あの男を赦すべきか否か、その判断材料が欲しい」との追加依頼があった...。刑事ドラマとは異なり、探偵が主役ということもあり、淡々と進む物語の中で、過去の姉の事件も明かされていく。ラストの衝撃的な場面まで画面に強く引き込まれ、次回が待ち遠しく感じられる。ただ、序盤では松重が演じる木暮所長がやたらと金にうるさいだけの小人物に見えてしまうのだが、後半になって彼の存在感が大いに高まっていくことになる。 

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放送情報【スカパー!】

連続ドラマW 悪党~加害者追跡調査~
放送日時:11月18日(月)22:45~
放送チャンネル:WOWOWプラス 映画・ドラマ・スポーツ・音楽
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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