――永野さんや佐藤さん演じる細胞パートでは、激しいアクションシーンもありました。細胞パートを「やってみたい」と思ったことは?
阿部「もし、細胞の方を演じさせていただけるなら日胡ちゃん側の健康的な細胞役がいいですね。アクションは...なくて大丈夫です(笑)」
芦田「(アクションシーンが)カッコ良かったですし、すごく憧れます。もちろん、細胞のことも想像してお芝居をしていたんですけど、その想像の100倍以上でした。作品を観ても、途中から『あれ?今何の映画を観ているんだっけ?何と何が戦っているんだっけ?』と思うくらい壮絶なアクションシーンがありましたし、『こんなふうに悪い細菌たちをやっつけているんだ』と改めて思いました。でも、あの世界に入ってアクションをするのは...なかなか難しいですね(笑)」
――原作をご覧になっている分、イメージが膨らんだのではないでしょうか?
芦田「そうですね。細胞パートは原作に忠実でしたし、『そうそう。こんな場面あったな』と思うところもあって、そういった意味でも楽しかったです」
――阿部さんと芦田さんは久しぶりの共演です。今回、撮影を共にしてみて感じたお互いの尊敬できるところを教えてください
阿部「この作品は、明るいシーンもありますけど、悲しいシーンもあるんです。その悲しいシーンで、(芦田は)一瞬にしてその雰囲気になれるんですよ。リハーサルでもそこまで持っていけるからすごい。昔からそうでしたけど、一瞬でそのシーンに入り込んでしまうので、いつも驚いちゃいますね」
芦田「ありがとうございます。阿部さんは、普段からシリアスもコミカルも両方演じられているじゃないですか。今回だとコミカルなシーンは本当に面白かったですし、シリアスな場面では、すごく娘思いなお父さんが垣間見えるシーンがあって...私はその場面がすごく好きなんです。一人娘への思いがすごく詰まっていて、お父さんの背中を見るだけで気持ちが伝わってくる...。いつも、巧みに演じ分けられるのが素敵だなと思っています」
阿部「嬉しいですね〜」
芦田「本当ですよ」
阿部「これは太字で書いておいてください」
――(笑)。タイトルにかけて「はたらくこと」についてお聞きしたいです。お二人が働く上で大切にされていることを教えてください
阿部「あまり背伸びをせず、等身大でやっていけたらいいなとは思いますけどね。どれだけ役者を長くやっていても、知らないものもたくさんありますし。自分でできる範囲でやりたいなとは思います」
芦田「作品作りっていろんな方が関わってくださるものだと思うんです。自分一人でやっているわけじゃなくて、本当にたくさんの方に支えられているおかげで、今自分がお芝居に熱中できている。そのことはずっと忘れないでいたいなと思っています」
阿部「本当そうだよね」
――芦田さんは今年で20歳を迎えられました。阿部さんが20歳の頃はどんな青年でしたか?
阿部「...記憶がないです(笑)。(俳優は)22歳から始めているんですけど、20歳はちょうど仕事を辞めていた時期で、ぼーっとしていました。携帯電話もないので、ほとんど喋ってない。だから基本的に寝てましたよね。ずっと天井を見てるみたいな(笑)」
――その時期があったから今があるということですね
阿部「そうですね。あの頃何も考えていなかったから、今いろいろ考える余地があるなと思います。本当に20歳のときは何もしていなかったと思うな。びっくりしますよ(笑)」
――芦田さんは20歳になったことで成長を感じる瞬間はございますか?
芦田「お酒を飲めるようになったのは成長を感じるというか。『大人になったんだな』と思います」
阿部「撮影中にもパッチテストをやったみたいな話をしていたもんね。アルコール大丈夫だったの?」
芦田「大丈夫な体でした。飲めます!」
阿部「何を飲むの?」
芦田「じつは、あまり甘いものが好きじゃなくて。レモンサワーとか、ハイボールにチャレンジしてみました」
阿部「いや〜。そっか〜。ハイボールだってさ!」
――驚きですね!
芦田「このあいだは、ワインもいただきました」
阿部「すごいね!」
――ご一緒にお酒を飲んでみたいのでは?
阿部「そうですね。でも、僕が先に酔っぱらっちゃうかも」
芦田「(笑)」
写真・文=浜瀬将樹
映画情報
映画『はたらく細胞』
12月13日(金)より大ヒット公開中!
原作:清水茜「はたらく細胞」(講談社「月刊少年シリウス」所載)
原田重光・初嘉屋一生・清水茜『はたらく細胞BLACK』(講談社「モーニング」所載)
出演:永野芽郁、佐藤健/芦田愛菜/阿部サダヲ ほか
監督:武内英樹
主題歌:Official髭男dism「50%」(IRORI Records / PONY CANYON Inc.)
https://wwws.warnerbros.co.jp/saibou-movie/
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