――同じ高校の湊、美海、琉晴の関係性については、どのように作り上げていったのでしょうか?
「よーいどんで始めた本読みの時点から、不思議と何も相談せずに関係性ができていました。琉晴といると心から安心した振る舞いになるなというのは、すぐに感じましたし、湊といるときは、また別のベクトルで違う空気が生まれていました。それぞれ役を演じていらっしゃった赤楚さんと中島さんの持つ力のおかげだなと思っています」
――上白石さんは、美海と湊、美海と琉晴、それぞれの関係性についてはどう感じられましたか?
「美海と琉晴のやりとりは見ていてすごくほっこりして、本当に理想的な2人だなと思いました。ただ、同時に切なくもなるし、ずっとこのまま一緒にいてほしい気持ちも生まれましたね。湊は湊でものすごく魅力的なので、彼との関係は刹那的な美しさがあって...。一緒にいる人によってこうも違うんだなと、お母さんみたいな気持ちで見てる自分がいました(笑)。すごく不思議な気持ちになりましたね」
――美海は、将来を決める際、自分の想いを大切にしていた印象があります。上白石さんが、お仕事や将来を決める上で、何か大切にしている軸はございますか?
「『迷う前に飛び込んでみる』というのはすごく大事なのかなと思っています。今まで自分が携わってきた作品や、いろんなことを振り返ってきたときに、その出会いがあって良かったなと思うことが多いんです。
何事も飛び込む前が一番怖いんですよね。例えば『自分にこの役は無理かもしれない』と思うことがあっても、実際に飛び込み、自分が携わったことの意味が少しでも作品の中にあると、本当にやって良かったなと思うので、迷うんだったらやってみる、というのは軸としてあります」
写真・文=浜瀬将樹
映画情報
映画『366日』
2025年1月10日(金) 全国ロードショー
監督:新城毅彦
脚本:福田果歩
主題歌:HY「恋をして」(Polydor Records)
出演:赤楚衛二、上白石萌歌、中島裕翔ほか
詳しくはこちら