横浜流星が大河で演じる蔦屋重三郎の魅力と共に、役者としての思いを語る「戦隊シリーズから10年、演技の面白さを知った撮影期間の長い作品への出演に運命を感じる」

江戸郊外の貧しい庶民の子に生まれ、強烈な格差社会の中でもめげることなく道を切り拓き時代の寵児となった蔦屋重三郎。そのタフさと発想力は現代を生きる人々のヒントとなりそうな部分もある。

「第1回でボコボコにされるシーンがあったり、最初の蔦重はことごとくやられています(笑)。"うまくいかないなぁ"と思います。でも"うまくいかないなら次、それでもだめならまた次"と、くじけない姿は客観的に見てもすごいなと思いますし、あと、彼は周りにもすごく恵まれています。周囲の人をちゃんと見ているからこそ、そこからいつも何かひらめいて、企画が生まれる。"やってみなきゃわからない"というのは僕も大事にしていることですが、どんな向かい風にも負けずに立ち向かう蔦重には背中を押されます」

慣れない所作や言葉遣いなど「苦労していることも多い」と明かすが、全力で蔦屋重三郎を演じる充足感はその表情や口ぶりからよく伝わってくる。

「1年半も同じ役を演じることができるのは、やはり役者としてぜいたくなこと。今は役で、蔦屋重三郎を自由に生きていて、彼の人生は波乱万丈過ぎて心も体も疲れますが(笑)、それもすごく幸せだなと思います。戦隊シリーズ(『烈車戦隊トッキュウジャー』)をやっていたときも1年半ぐらい撮影があって、僕はそこで芝居の楽しさを知り、この世界で生きていこうと決めました。そこから約10年経って、同じように長いスパンの作品ができているのはなんだか運命を感じます。この作品は、派手な刀の戦ではない"商いの戦"を描いていて、スピーディーな展開や喜劇のようなエンタメ要素が入っているところもすごく面白い。いい意味で大河ドラマらしくないドラマになると思いますし、構えて見るような部分が一切ないので、僕と同世代の若い人たちにもぜひ見ていただきたいです」

撮影=大川晋児 取材・文=川倉由起子

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放送情報

大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」
放送日時: 1月5日(日)20:00~
チャンネル: NHK総合
※NHK総合 毎週(日)20:00ほか

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