映画「楽園」で魅せる杉咲花の「分からなくてもしょうがない」という現場に委ねる演技の破壊力!

ベストセラー作家、吉田修一の短編集「犯罪小説集」を瀬々敬久監督が映画化した「楽園」が日本映画専門チャンネルで2月17日(月)に放送される。青田に囲まれたさびれた集落のY字路で起きた少女失踪事件によって、村の人々が疑心暗鬼になり、同調圧力が人を追い込む理不尽さが痛烈に描かれている。

(左から)それぞれの思惑で行動する紡(杉咲花)、豪士(綾野剛)、善次郎(佐藤浩市)
(左から)それぞれの思惑で行動する紡(杉咲花)、豪士(綾野剛)、善次郎(佐藤浩市)

■どのような解釈もできる奥行きの深い演技!

本作で、12年前に失踪した少女・ 愛華とY字路で別れるまで一緒にいた紡を演じたのが杉咲花だ。紡は、小学生のときに自分だけが被害にあわなかったということにずっと負い目を感じながら大人になった女性。終始伏し目がちで、笑顔もない陰鬱とした雰囲気を纏っている。

杉咲と言えば、役を自身にしみこませるために、徹底的にキャラクターと向き合うという作品へのアプローチ方法を取材等で明かしていた。しっかりとキャラクターを理解し撮影に臨むように心がけていたというが、本作で演じた紡は、台本を読んで理解しているつもりでも、現場に入るとイメージしてきた感情が完全に崩壊してしまったという。

「紡という役は、『分からなくてもしょうがない』と潔く現場に身を委ねるしか方法がないと思えるぐらいの難役だった」。この言葉通り、劇中で杉咲が演じた紡の気持ちは、表面的には"罪悪感"苛まれているように感じられるが、それだけでは説明できないような佇まいも多々見られた。

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放送情報【スカパー!】

楽園
放送日時:2月17日(月)19:30~ほか
放送チャンネル:日本映画専門チャンネル
※放送スケジュールは変更になる場合があります

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