
葛飾北斎を演じた山田風太郎の小説が原作の「八犬伝」(2024年)、詐欺師と手を組んで脱税王を騙そうとする生真面目な公務員を演じた「アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師」(2024年)といった映画に加え、ほぼ一人芝居に挑戦したこまつ座の舞台「芭蕉通夜舟」など、2024年の下半期だけでも多くの話題作に出演した内野聖陽。年明け後に配信された「阿修羅のごとく」での情けなくも色っぽい姿も話題を集めるなど、作品ごとに印象が異なる演技で存在感を示している。
徹底的な役作りで数々の演劇賞にも輝いてきた内野にとって役者人生の転機と言える作品が、稀代の軍師・山本勘助を演じた大河ドラマ「風林火山」(2007年)だが、その脚本家である大森寿美男と再びタッグを組んだ最新作「ゴールドサンセット」が、WOWOWプライムにて2月23日(日)から放送開始となる。

(C)白尾悠/小学館 (C)2025 WOWOW INC.
多くの秀作を生み出してきたWOWOWの連続ドラマW枠で制作された本作は、白尾悠の同名小説をもとに後悔、追憶といった人生の機微を題材としたヒューマンドラマ。内野演じる謎の男・阿久津勇を中心に、心に傷を負った女子中学生や人生崖っぷちの中年女性、職場でのトラウマを抱える女性、大切な人に優しい嘘をつき続ける青年...など、生きづらさを抱える人たちが、市民劇団「トーラスシアター」との出会いを通して、人生を見つめ直す様子が描かれる。

(C)白尾悠/小学館 (C)2025 WOWOW INC.
心に傷を負った中学生の琴音(毎田暖乃)は、ある日、謎の老人・阿久津の住む隣室から、怒鳴るように捨て吐かれる「リア王」のセリフを耳にする。公園でも阿久津の姿を見かけた琴音は自身の問題と向き合いながら、次第に阿久津の抱える秘密に迫り、やがてある劇団の稽古場に足を踏み入れることになる。

(C)白尾悠/小学館 (C)2025 WOWOW INC.
公園や自室で怒声を上げる危ない白髪の老人・阿久津を、ただならぬオーラを纏らせながら演じている内野。キャラクターについて「若い頃に犯した過ちから、まさに地獄の淵から這い上がろうとしているような男」と表現するように、人生に対する諦念やそれでも生きようとする執念が入り混じったような形相など、複雑なエモーションがひと目で伝わるような魂の演技とミステリアスな存在感でドラマを牽引する。
放送情報【スカパー!】
連続ドラマW ゴールドサンセット
放送日時:2025年2月23日(日)22:00~
※毎週(日)22:00~
チャンネル:WOWOWプライム
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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