
⒞2011「漫才ギャング」製作委員会
飛夫は一見軽そうに見えるが、実は真面目なヤツだったりする。別れた恋人・由美子(石原さとみ)と再会し、大切さに気づき、彼女が妊娠しているのを知って結婚するところにもそういう性格がうかがえる。龍平は漫才の経験はないが、飛夫が見込んだとおり、ツッコミのセンスがあり、いい感じに飛夫を引っ張っていってくれる。敬語を使わない(使えない)が、熱い思いを持っていることは間違いない。
見た目も含めて、対照的な二人だからこそコンビとしての面白さが際立っている。この「漫才ギャング」の魅力といって最初に挙げることができるのは、実際の漫才師が作っているということ。品川庄司として多くの漫才を作ってきた品川ヒロシだからこそ、劇中でのネタも"本物"であり、テンポの良いやり取りにもリアリティーが感じられる。

⒞2011「漫才ギャング」製作委員会
そして、宮川大輔、千鳥の大悟、オリエンタルラジオの藤森慎吾、ロバートの秋山竜次、森三中の大島美幸をはじめ、多くの芸人が出演している他、金子ノブアキ、笹野高史、成宮寛貴らも登場。信頼関係で成り立っているキャスティングも、作品をよりリアルなものにしている。
品川ヒロシは2008年に「ドロップ」で長編映画の監督に初挑戦し、「漫才ギャング」は2作目となる。以降、2014年に「サンブンノイチ」、2015年「Zアイランド」、2021年は「戦湯 〜SENTO〜」「リスタート」、2023年「OUT」と、コンスタントに映画作品を発表。「ドロップ」に関しては、2023年にWOWOWオリジナルドラマとして自らリブート。映像作品への強い制作意欲が感じられる。今回放送される「漫才ギャング」で、その映像作品への熱い思いも味わってもらいたい。
文=田中隆信
放送情報【スカパー!】
漫才ギャング
放送日時:4月19日(土)21:00~
放送チャンネル:映画・チャンネルNECO
※放送スケジュールは変更になる場合があります
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