連続テレビ小説「マッサン」の亀山政春役での熱演が高く評価されるなど、日本を代表する実力派俳優の1人として知られる玉山鉄二。そんな玉山が、その圧倒的な演技力を惜しみなく披露したのがTVドラマシリーズ「犯罪症候群」だ。

東海テレビ×WOWOW共同製作連続ドラマの第1弾として2017年に製作された同作は、「愚行録」や「乱反射」など多数の小説が映像化されている人気作家・貫井徳郎の「症候群」シリーズが原作。警察組織が扱いにくい事件を捜査し、真相を追い求める"特殊任務"に就くことになった元刑事の探偵と、その親友である現役の刑事、そして特殊任務を指揮する3人の男を軸に"誘拐・失踪・殺人という3種類の事件と、その裏に隠された人々の思いを重厚に描く社会派サスペンスだ。

1年前、妹の小百合(東加奈子)を未成年の少年に殺害された刑事・武藤(玉山)は、司法の場で裁かれることのない犯人を、明確な殺意を持って殴ったことを機に警察を辞めた。その後は、妻の雅恵(鶴田真由)と、相談もせずに仕事を変えたことでわだかまりが残る娘・真梨子(桜田ひより)を養うため、浮気調査を行う探偵として働いている。

そんな中、警視庁人事二課の環(渡部篤郎)から、少額の身代金を要求して当事者間だけで事件をおさめる"小口誘拐"を秘密裏に調査したいという"特命"を受ける。犯罪捜査には二度と関わらないと決めていたものの、犯人が未成年の可能性があると聞かされたことで、調査に乗りだした武藤。そんな武藤のもとを、妹・小百合の婚約者だった警視庁捜査一課の刑事・鏑木護(谷原章介)が訪れる...。

■鬼気迫る演技の玉山、静の演技で魅せる谷原、"真意を明かさない男"がハマる渡部