
有栖を支えるアラフォー女性・瞳子を演じるのが深田恭子だ。本作が2年半ぶりの連ドラ主演となるが、稀有な美貌は健在で、透明感を感じるシーンが数多くある。ここ最近も、2024年公開の映画「はたらく細胞」に出演して存在感を示したりと、注目度の高さは抜群だ。
瞳子は仕事のできる女性だが、恋愛の機会がほとんどなく、アラフォーとなっても独身のまま。そんなある日、検診で卵巣機能の低下により、妊娠しづらい状態であることが発覚する。
しっかりした人生を歩んでいれば、すべてが手に入れられると思っていた瞳子の未来に、突然暗雲が立ち込める。そのせいもあってか、レディースクリニックに来る直前に知り合った、妊婦の有栖の世話を焼くようになる。
中絶のための紹介状を受け取った有栖をいたたまれないような表情で見送ったり、その後を追って、自分の人生を大切にするよう励ましたり、そんなシーンの瞳子はまさに大人の女性だ。第2話で有栖と言い合いになり、「だから子どもだって言ってんのよ」というシーンの表情と声には、母親のような迫力さえある。
有栖の世話を親身になってすると同時に、物語が進むにつれ瞳子の恋愛も発展していく。ひょんなことから知り合った男性・加瀬息吹(上杉柊平)と飲んで愚痴る姿や、第4話で過去を語る時の安心しきったような様子など、愛らしかったり、目が輝いていたりする瞳子はとても魅力的だ。

福原も深田も、自身の魅力と演技力をもって、全身で役になりきっているのが伝わってくるし、だからこそ有栖と瞳子の苦悩や葛藤が伝わってくる。2人が描き出すそれぞれの生き様と絆を、じっくり味わいながら見てほしい作品だ。
文=堀慎二郎
放送情報【スカパー!】
18/40~ふたりなら夢も恋も~
放送日時:2025年5月4日(日)11:00~
チャンネル:TBSチャンネル1
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