畑芽育と大橋和也(なにわ男子)が"トクベツ"を感じた瞬間とは? 映画『君がトクベツ』での初共演を語る
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(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
幸田もも子による人気少女漫画『君がトクベツ』が、畑 芽育と大橋和也(なにわ男子)をW主演に迎えて実写映画化される。『ヒロイン失格』『センセイ君主』など、数々のヒット作を手がけてきた幸田の最新作で、2025年1月に『別冊マーガレット』で堂々完結したばかりの話題作だ。
イケメンが大嫌いな陰キャ女子・若梅さほ子と、国民的アイドルグループ「LiKE LEGEND」のキラキラすぎるリーダー・桐ヶ谷皇太。最悪の第一印象から始まったふたりの距離が、やがて"トクベツ"なものへと変わっていく。
主人公・さほ子を演じるのは、ドラマや映画で着実にキャリアを重ねてきた畑 芽育。これまでの等身大の役柄とは一味違う"振り切った陰キャ"ぶりに新たな一面が垣間見える。一方、アイドルとしても絶大な人気を誇る大橋和也が演じるのは、天然で憎めない"ザ・アイドル"な皇太。普段の自身の活動とも重なる役柄を、初の映画主演としてどう演じきったのか。本作に込めた思いから現場でのエピソードまで、W主演の二人にじっくりと話を聞いた。
──まずは、本作の出演が決まったときの心境からお聞かせください
大橋「初めての主演ということで、率直にうれしかったです。原作の『君がトクベツ』はもともと好きで、過去にラジオで「皇太を演じてみたい」と話したこともあったので、今回この作品で主演ができるという喜びも大きくて。言っていたことが実現したというか、言霊ってあるんやな、と改めて思いましたね」
畑「私はこれまでにも少女漫画原作の作品に出演させていただくことがあって、今回も別冊マーガレット原作の作品を続けて任せていただけたことに、すごくご縁を感じました。中高生のときに映画館で見ていたような、"ザ・少女漫画"のキラキラした青春映画に、自分がヒロインとして立てる日が来るなんて思っていなかったので、本当に感慨深かったです」
──お二人は今作で初共演とのことですが、お互いの第一印象は覚えていますか?
大橋「畑さんとは今回が初対面ではあったのですが、なにわ男子の他のメンバーと共演されていたこともあって、どこか初めまして感がなかったんです。映像などで見ていたので、『本物や!』という感じでした(笑)。それに実際に会ってみたら、イメージしていた以上に明るくて、現場の雰囲気もすごく良くしてくれる方でしたね」
畑「私は "スーパーアイドル"という印象でした(笑)。音楽番組などで拝見していて、常に笑顔で元気いっぱい。テレビで見ない日はないというくらいの存在だったので、最初はちょっと緊張もあったのですが、いざ共演してみると本当に気さくで、裏表のない方だなって。現場でもギャラリーの方と自然に接していたり、気配りも忘れないところを見て、改めてすごいアイドルだなと思いました」

(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
──共演を通して、印象が変わった部分や、新たに知った一面はありましたか?
大橋「演技の面では本当に頼りっぱなしでした。畑さんは切り替えがすごいんです。リハのときはすごく元気でテンション高いのに、本番に入るとスッと切り替えて芝居モードに入る。そういう切り替えの仕方を間近で見て、プロやなって思いました。セリフの覚え方とか、シーンの切り方なども教えてもらって、助けてもらってばっかりでした」
畑「私は、大橋さんのムードメーカーぶりにすごく助けられました。撮影って、集中するシーンもあれば、すごく体力使う場面もあるのですが、そんなときに場を和ませてくれたり、引っ張ってくれたり。特にライクレのシーンでは、年下のキャストも多かったので、最年長として自然にリーダーシップを発揮されていて、まさにお兄ちゃんという感じでした」
──劇中では、大橋さん演じる桐ヶ谷皇太が所属するアイドルグループ「LiKE LEGEND」(ライクレ)のメンバーが登場します。全員が現役でグループ活動中ということで、豪華な共演となりましたが、どんなチームだったのでしょうか
大橋「男子校みたいなノリでしたね(笑)。みんなグループは違うけど、それぞれの個性がめちゃくちゃ濃くて。自分がリーダー的な立ち位置ではありましたが、逆にほかの4人に引っ張ってもらった部分も多かったです」

(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
──畑さんは、そんなライクレのチームの様子を外から見ていて、どんな印象を持ちましたか?
畑「正直、『このまま実際にグループ活動すればいいのに』と思うくらい、チームワークが素晴らしかったです。この5人が集まれたなというくらい、奇跡的な組み合わせだったと思いますし、そこに私も関われたのが嬉しかったです。あと、お芝居に加えてアーティスト活動もされている皆さんだったので、現場での立ち振る舞いやパフォーマンスに対する姿勢も本当に刺激を受けました。楽曲も素敵ですし、できることならもっと多くの方にライクレのパフォーマンスを見ていただきたいなと思いました」
──それぞれの役柄について、特に意識して表現したかった部分や、役作りで工夫したことはありますか?
大橋「原作を読んだときから、皇太の考え方とか姿勢にすごく共感する部分が多かったんです。過去に色々抱えているキャラクターなのですが、その背景もすごく丁寧に描かれていて、自分でも頭の中で妄想しながら『こうしたらこう動くかな』とか、『このときはこう思ってるんかな』とか。まるで自分の実体験みたいに想像を膨らませていました。特にアイドルという職業に関しては、自分自身が実際にアイドルをやっているからこそ、わかると思える瞬間もあれば、『ここまでやるんか!』と驚く部分もあって。ファンへの対応ひとつとっても、僕はさすがに外でハグしたりとか、デコチューしたりはしないので(笑)、そこは自分と違うなと感じつつも、演じる上ではしっかり割り切って臨みました。グループに対しての思いや仲間への接し方、センターとしての立ち振る舞いは、自分の中の理想とも重なるところが多くて。皇太の姿から、逆に学ばせてもらうこともありましたね」

(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
──"自分と似ているからこそ悩んだ部分"もあったのでしょうか?
大橋「たくさんありました。グループの中での在り方やファンとの向き合い方、現実の自分と重なる部分が多すぎて、『これは自分の話ちゃうか?』って思うぐらい(笑)。でもそれが役作りの助けにもなりましたし、こういう気持ちで立っているんだなとあらためて自分を客観視する機会にもなりました」
畑「私が演じたさほ子も、感情表現が豊かで、コロコロと表情が変わるタイプ。恋愛経験が少なくて、どこか不器用なところもあるけど、一途でまっすぐなところにはすごく共感しました。恋に落ちてからの心の揺れ動きや、思いを伝えるまでの葛藤は、誰もが一度は経験したことがある感情だと思いますし、演じながらも『わかるな』と思うことばかりでした。監督とも相談しながら、わかりやすい感情表現を意識する一方で、ただコミカルにするのではなく、どこかにリアリティを残すように心がけました。撮影の順番も前後していたので、時系列を整理して感情を合わせるのは大変でしたが、演じていてすごく楽しいキャラクターでした」

(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
映画情報
『君がトクベツ』
6月20日(金)より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
出演:畑芽育、大橋和也
木村慧人(FANTASTICS)、矢吹奈子、山中柔太朗
大久保波留(DXTEEN)、NAOYA(MAZZEL)
星乃夢奈/遠藤憲一/佐藤大樹(FANTASTICS)
(C)幸田もも子/集英社・映画「君がトクベツ」製作委員会
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