山田孝之と綾瀬はるかが紡ぎ出した珠玉のラブストーリー!片山恭一の小説をドラマ化した名作「世界の中心で、愛をさけぶ」
俳優

17歳の少年・朔太郎を演じたのは、当時20歳の山田。高校生らしい不器用さがありながら、それでも亜紀を一途に想う朔太郎をみずみずしく演じた。亜紀に恋に落ちていく時の表情や、幼なじみのボウズの気持ちを知った時の戸惑い、教室の中で亜紀を追いかける視線など、山田の一挙手一投足が、朔太郎の心情を繊細に映し出している。そして、時折、亜紀に向ける笑顔からは、朔太郎が亜紀に恋をしていることが滲み出るように伝わってくる。
やがて亜紀が白血病であることが判明し、朔太郎がラジオ番組に投稿した「クラスメイトが白血病になってしまった」と言う嘘の話は、皮肉にも現実となってしまう。病気で弱っていく亜紀を見て、彼女を失うかもしれないという恐怖に襲われながら、同時に"自分があんな嘘をつかなければ..."と、苦しむ朔太郎。そんな中でも亜紀のために何かしようと、高校生ながらに必死に考え、行動する朔太郎のひたむきさは、筆舌に尽くしがたいほど切なく、健気で、胸が痛くなる。

亜紀を演じた綾瀬は、当時まだ19歳。豊かな表情と溢れんばかりの透明感が、亜紀の魅力をさらに引き出している。第1話で、朔太郎にいたずらを仕掛ける時には、無邪気な笑顔がまばゆいほどに輝いていて、"朔太郎が亜紀を好きになることも納得"と思わせられるほど。一方で、亜紀の負けず嫌いな一面や正義感、芯の強さも要所でしっかりと伝わってくる。
そして、病気の進行によって体が弱っていく中でも、亜紀の中の強さは変わらないように思う。もちろん、病魔に侵されたことへの絶望や苦悩、死への恐怖と言った感情も痛いほどに伝わってくる。しかし、それでも懸命に生きる姿や、家族、そして朔太郎のことを想い続ける気持ちからは、本当の強さを感じる。そんな亜紀を体当たりで演じた綾瀬の演技が見事で、この頃からすでに、名俳優となる片りんをちらつかせている。
病気と闘う少女と、愛する人が病に侵された少年。それぞれに苦しみ、恐怖を抱えながらも、想い合い、支え合う。そんなひたむきな2人の姿には胸を打たれる。山田孝之と綾瀬はるかのみずみずしい演技にも注目しながら、この珠玉のラブストーリーを、ぜひその目で見届けてほしい。
文=HOMINIS編集部
放送情報【スカパー!】
世界の中心で、愛をさけぶ
放送日時:2025年7月17日(木)18:00~[#1~#6]、7月18日(金)18:00~[#7~#11]
チャンネル:TBSチャンネル2 名作ドラマ・スポーツ・アニメ
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