馬場ふみか、映画「愛されなくても別に」で共演した南沙良との思い出「後ろに沙良ちゃんを乗せて山道を下って...」

俳優

6

「江永は、表面的にはドライに他人との距離を測るけど、意外と優しくておせっかいなところがすごくかわいいなって思っています。陽彩が江永と一緒にいることですごく救われているのと同様に、江永も陽彩といることですごく救われている部分があるのだろうな、と。井樫監督曰く、江永は私と似ているらしいのですが、個人的には『似てるかなあ?全然違う』と思っているんですけどね(笑)。役作りに関しては、育ってきた環境が違い過ぎるのでなかなか完璧には理解し難いので、資料として"毒親"に関する本をいくつか読んで理解を深めました」

――演じる上で意識したところは?

「それぞれの演じ方というよりも、2人の距離感がすごく大切な作品だなと思ったので、陽彩との距離感は大切に演じました。そんな中で、割と(ストーリー展開の)順番通りに撮れたことがすごく助けになりました。私と沙良ちゃんは互いに人見知りなのですが、毎日一緒にいて、一緒にいることに慣れていく中で、ちょっとずつ自然と距離が縮まっていって。"めちゃくちゃ話すというわけではないけど、隣にいる"みたいな距離感でいられて。その感じがすごく(陽彩と江永の)2人の関係性に反映されているんじゃないかなと思います」

――今回共演した南さんの印象を教えてください

「この作品が初共演なのですが、初めて会った時と今では全然印象が変わりました。最初は互いに緊張していたし人見知りということもあって、『これ、どうやって話そうかな?』って思っていたのですが、気心が知れると『思っていたよりも等身大で、すごくフラットでかわいい子だな』と。実年齢は7つくらい離れているのですが、沙良ちゃんの"20代前半のかわいらしさ"がどんどん見えるようになってきたのがすごくうれしいです(笑)」

――撮影の時に印象に残っている思い出はありますか?

「髪色のチェンジがめちゃくちゃ大変でした。最初はピンクで登場して、途中は青、最後は金髪の3色で、ピンクはウィッグだったのでそうでもなかったのですが、青は毎日金髪にスプレーして色付けていたので、それがすごく時間がかかるんですよ~(泣)。原作ではこんなに何回も髪色は変わらないのですが、私が作品と作品の合間によく髪色を変えていて、ピンクも青もやったことがあって、その時の写真を井樫監督が見ていて、それが採用されたみたいなんです。

あと、自転車の2人乗りのシーンは大変でした。後ろに沙良ちゃんを乗せて結構な山道を下るのですが、道はグネグネと曲がっているし、前に走る軽トラの荷台に乗せられたカメラとの距離を意識しつつ、沙良ちゃんを乗せてコケるわけにはいかないから安全に気をつけながら、セリフも言わなきゃいけないという...。やることがとにかくいっぱいあって本当に大変でした。2人乗り自体もやったことがなかったですし(苦笑)。全部で10回以上は走ったので段々と慣れていったのですが、怖さはずっとありましたね」

――馬場さんがこの作品を通して感じたことはありますか?

この記事の全ての画像を見る
次のページへ
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

公開情報

映画「愛されなくても別に」
2025年7月4日(金)公開
配給: カルチュア・パブリッシャーズ
(C)武田綾乃/講談社 Ⓒ2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会

詳しくは
こちら

Person

関連人物