小泉今日子&中井貴一の「続・続・最後から二番目の恋」、出会って13年のアラ還男女が選んだこれからの恋、仕事、人生を描く良作
俳優

前作から11年の時を経て、千明は59歳、和平は63歳になった本作では「セカンドライフ」、つまりは第2の人生を大きなテーマに置いている。同シリーズはこれまでも大人のラブストーリーを軸にしながら恋愛の描写に重きを置きすぎず、それぞれの仕事や日常の中での些細な出来事、そして人間関係を細やかに描いてきており、そこが作品の魅力の1つ。そんな中でも今作では、これまでのシリーズを通して各々に成長を遂げてきた登場人物たちが「これからの生き方」について考えながら自身と向き合い、さらなる成長を遂げていく姿が印象的だ。
小泉演じる千明は、還暦を間近に控えているものの、"セカンドライフ"といわれてもまだピンと来ない。思うようにいかない日もありながら、七転び八起き、相変わらず仕事に精を出している。長倉家の隣に住み、和平を始めとする長倉家の人たちと過ごしながら、友人の啓子(森口博子)、祥子(渡辺真起子)と定期的に女子会を開く。そんな何気ない日常の中で生じる千明の些細な心の浮き沈みを、小泉が時には表情豊かに、時には憂いを帯びたまなざしで丁寧に表現している。千明は明るさの反面、不器用で意地っ張りなところもあるが、共に仕事をしている脚本家・長倉万理子(内田有紀)が自身の"成長期"に戸惑い涙した時には包容力たっぷりに包み込んだり、長倉家の長女・水谷典子(飯島直子)の新たな挑戦を後押しして励ましたりと、随所に滲み出る温かな人柄が魅力的だ。

中井演じる和平も、すでに定年を迎えたものの、まだまだ人生の転換期。インバウンド客の増加で仕事はせわしなく、新しい職員を迎えたり、その傍らで鎌倉市長選への立候補を打診されたり、和平を見ていると"人生はいつまでも新しい出来事だらけなのだ"と感じさせられる。いつも誰かに"困りごと"を持ち掛けられるのは和平の人の好さ故で、そんな彼の人間味を、中井が親しみやすい雰囲気で体現している。
■11年の時を経て...千明と和平の関係は?
放送情報【スカパー!】
続・続・最後から二番目の恋
放送日時:2025年8月20日(水)10:00~
チャンネル:フジテレビTWO ドラマ・アニメ
※放送スケジュールは変更になる場合がございます
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