黒沢清ホラーで光る役所広司の多彩な演技を「CURE」「回路」「ドッペルゲンガー」で振り返る
俳優
独自の世界観を築き、"Jホラー"の第一人者として知られる黒沢清監督の作品。その中でも注目したいのが、1997 年公開の「CURE」、2000年公開の「回路」、2003年公開の「ドッペルゲンガー」。これらの作品に共通するのが、俳優・役所広司の存在。黒沢監督と役所のタッグは、「CURE」に始まり、「ニンゲン合格」「カリスマ」「回路」「ドッペルゲンガー」「叫」「トウキョウソナタ」と続いた。
(C)KADOKAWA 1997
「CURE」は役所が主演を務めたサイコスリラー。1人の娼婦が殺害され、刑事の高部が現場に駆けつけると、被害者の胸に「X」字型の切り裂いた痕があった。その切り裂いた痕は、連続して起こっている殺人事件に共通しているものだった。同一犯による反抗であるならば、同じ手口として考えることができるが、実はそうではない。連続していると思われる殺人事件は、それぞれ犯人が異なり、殺害動機も違っていて、一見するとそれぞれが特立した"殺人事件"のように思えるものだった。共通するのは「X」字型の傷跡だけ。
この刑事・高部を役所が演じている。高部は友人の心理学者・佐久間(うじきつよし)に犯人の精神分析を依頼するが、謎は解明されず。そんな時に、自分が誰なのかも分からない"記憶障害"を持つ男・間宮(萩原聖人)が海岸を彷徨っているところを小学校の教師をしている男に助けられる。しかし、その男は間宮と会話を交わした後、何かの術中にかかったかのように妻を殺害してしまう。胸元には「X」字型の傷痕が...。









