「ばけばけ」の"三之丞"から一変!板垣李光人の人たらしなホストや杉咲花の悩める腐女子も鮮烈な「ミーツ・ザ・ワールド」の愛おしい人間模様
俳優
(C) 金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
(C) 金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
さらに口から出るのは死の話ばかりの毒舌だが、その言葉にやさしさが見え隠れする常連の作家・ユキ役の蒼井優、バーのマスターで、適度な距離から街と人々をそっと見守るオシン役の渋川清彦など、豪華俳優たちが達観しているようで人情味のある一筋縄ではいかないキャラクター、彼らが織りなす人間模様を作り上げる。
中でも由嘉里をグッと新たな世界に引き込むキーパーソンが、板垣李光人が演じる既婚者のNo.1ホスト・アサヒ。奥さんの愛人稼業によるお金でナンバー1に君臨し続けるアサヒは、出会った瞬間からグイグイと距離を詰めてくる天性の人たらしだ。
(C) 金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
板垣は端正なルックスに金髪がマッチしたうるわしいビジュアルに加え、実際に店に足を運びホストという職業を学んだそうで、内面からもキャラの土台を作り上げている。
チャラチャラしているが、由嘉里の趣味を否定せずに一緒に楽しむナイスガイな一面、また色眼鏡で見られがちな職業ゆえの苦悩まで、型にはめられがちなホストを"普通の人間"として表現。新境地的な軽さとふとした際に繊細さを使い分ける板垣の演技は、思わず惹き込まれる魅力に満ちている。
(C) 金原ひとみ/集英社・映画「ミーツ・ザ・ワールド」製作委員会
彼ら以外にも、由嘉里を合コンに誘う銀行の同僚役に俳優業での躍進も続くセントチヒロ・チッチこと加藤千尋、由嘉里のデートの相手役として浮ついた存在感を放つくるま(令和ロマン)ら絶妙なキャスティングで、人情の機微が描かれる「ミーツ・ザ・ワールド」。生きづらさに寄り添うような物語を、リアルなキャラクターとして体現する俳優たちの姿を見れば、ふと肩の荷が軽くなるかもしれない。
文=HOMINIS編集部
映画情報
ミーツ・ザ・ワールド
10月24日より全国公開中
詳しくは
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